参議院議員選挙が終わりました。投票率は50%を切り、それもあってか思い掛けないことも起き、N国党は国会議員一人を産み、更に政党要件も満たしました。昔から「資本主義党」を作ってマーケットの活性化に繋がる提案を自由に堂々と政見放送としてタダで全国に放送し、かつ助成金をもらうべきだ、なんて冗談半分で云っておりましたが、珍しさもなくなりました。今回は複数の知り合いが、本当に僅差で敗れ、もっとちゃんと応援をしていたら結果が変わっていたかも知れない、との実感を初めて得て、後悔先に立たずを久し振りに再認識しました。
それにしてもこの投票率。問題ですね。
今回の選挙は公示日が7月4日、投票日が7月21日、期日前投票は7月5日から7月20日迄で実に1700万人を超え、有権者に占める期日前投票割合は約16%、最終的な投票数の約3分の1はこの期日前投票から来てることになります。もはや「期日前」という特殊な投票のレベルではないですね。投票期間は7月5日から7月21日まで、7月21日が最終投票日。とした方が、もっと投票も増えると思うのですが、どうなんでしょう?
今回は投票整理券が見当たらず(紛失、誤配、破棄など、様々な原因が考えられます)、予め選挙管理委員会に電話して聞いたところ、投票所に行けば投票できると云うことで、免許証も要らず、名前と住所を伝えるだけで投票できました。投票する権利を守ってくれてありがたいのですが、そんな対応が出来るくらいなら、インターネット投票だっていいじゃないか!と強く思います。そうしたら投票率も上がるでしょう。
昨晩は投票締め切りの午後8時から多くの選挙特番が放映され、それはライブでの中継の他に、しっかりと作り込まれた説明や取材もあって、中々見応えのあるものですが、なんで投票が全て終わってからでないといけないのか、これは公職選挙法の要請なのでしょうが、あまり腑に落ちません。公平な報道の担保のためなのでしょうが、何が公平な報道かってそんなにクリアな問題ではなく、主観がそれなりに入っていることは、視聴者も有権者も理解していると思うので、様々な取材や論点説明は、投票期間中にしてくれたら(出来るように公職選挙法を変えたら)いいのに、と思います。そうすれば投票率は上がるでしょう。
彼の国アメリカでは、選挙に関しても、或いは普段からのニュースに関しても、専門家が出演してコメントする時は、「共和党員です」とか「民主党を支持しています」とか「これこれの思想を持っています」とか、テレビの下の方に書いてあって、その上で説明やコメントは、偏っている場合もありますが、明快に分かりやすくされるものです。その方がいいなぁ。本当の民主主義とか、本来の意味でのリベラルって、そう云う議論の仕方であり、その方が市民社会として成熟していると思うのですが、日本はまだまだなのかなぁ。
そんなことを、徒然に思う、選挙戦でありました。