4月に入ってスタートした2月期決算企業の本決算発表も今月中旬に終了となりましたが、東証1部上場企業の決算を集計してみると2019年2月期は前期比4%減の営業減益となりました。しかし、2020年2月期は前期比7%増の営業増益に転じる見込みで、こうしたなかで最高益を更新する見通しを発表した企業も少なからずみられます。
そこで今回は今期の営業利益の会社予想が最高益を更新する見通しとなっている2月決算銘柄をピックアップしてみました。例えば32期連続の増収増益を続けているニトリホールディングス(9843)では前期に続いて最高益を更新する見通しとなっているほか、前期に営業減益となった良品計画(7453)も今期は最高益を更新する見込みとなっています。
決算メモ
ビックカメラ(3048)‐ビックカメラ単体が下振れ‐
ビックカメラが11日に発表した2019年8月期の上期決算は売上高が前年同期比6.5%増の4419億円、営業利益が同5.2%減の127億円と増収減益となりました。売上高はスマホ決済「ペイペイ」の還元キャンペーンでビックカメラ単体の売り上げが伸びたことや、インターネット通販が伸びたことで子会社のコジマ(7513)の売上高も好調だったことなどから会社計画を3%余り上回りました。
しかし、営業利益は減益となりました。コジマが大幅な増益だったものの、ビックカメラ単体が販管費の増加で大幅な減益となり足を引っ張りました。ビックカメラ単体は増収効果で粗利益が14億円増加しましたが、人件費や物流費、減価償却費、広告宣伝費などの増加に加え、競合他社に対抗する目的でポイント還元を増やしたことなどから販管費が28億円増えたことで営業利益が減益となり期初予想も下回りました。
通期業績の会社計画は売上高が前期比6.0%増の8950億円、営業利益が同6.4%増の288億円となっています。売上高は期初予想から50億円上方修正されましたが、営業利益は据え置きとなりました。これはコジマの下期の営業利益が上方修正されたものの、ビックカメラ単体の下期の営業利益が下方修正されたためで、ビックカメラ単体の下期の営業利益は売上高が当初想定を下回ることやポイント利用の増加が見込まれること、出店コスト増などで10億円近く下方修正されています。