【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25883.25  △443.86 (2/15)
NASDAQ: 7472.41  △45.46 (2/15)

1.概況

先週末の米国市場は米中貿易協議がワシントンに場所を移して継続されると伝わったことで協議が進展するとの期待が広がり上昇しました。125ドル高でスタートしたダウ平均は370ドル高程度まで上げ幅を広げると一旦上値が伸び悩みましたが、大きく押すことなくその後も堅調に推移すると引けにかけて一段高となり結局443ドル高の25,883ドルと反発しほぼ高値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も45ポイント高の7,472ポイントと6日続伸となっています

2.経済指標等

2月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は95.5と前月から上昇し市場予想も上回りました。2月の米ニューヨーク連銀製造業景気指数も8.80となり市場予想を上回っています。一方で、1月の米鉱工業生産指数は前月比0.6%低下し上昇を見込んでいた市場予想を下回りました。設備稼働率も78.2%と市場予想を下回っています。また、1月の米輸入物価指数は前月比0.5%低下し市場予想を下回りました。米輸出物価指数も前月比0.6%低下し市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げ、金融が2%高となったほか、エネルギーとヘルスケア、素材、資本財・サービスも1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はコカ・コーラ(KO)とアップル(AAPL)を除く28銘柄が上げました。そのなかでも著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK)が金融株の買い増しを公表したことでゴールドマン・サックス(GS)とJPモルガン・チェース(JPM)が3%を超える上昇となりました。また、ダウ・デュポン(DWDP)も3%高となったほか、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)も3%近く上昇しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高が市場予想を上回ったペプシコ(PEP)が3%近く上げました。一方で決算で1株利益が市場予想を下回った農業機械メーカーのディア(DE)が2%余り下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.01%高い2.66%となりました。ドル円は110円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の21,000円を大きく上回りそうで、朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)