1.概況
本日の日経平均は13円高の2万2813円と小幅に上昇し6日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も上昇しましたが新興市場のマザーズ指数は小幅に下げています。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は168円高の2万2967円と大きく上昇して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げると一時は207円高の2万3006円と2万3000円の節目を上回る場面がありました。ただ、その水準で上値が押さえられると前引けにかけて徐々に上げ幅を縮めて前場を145円高で終えました。日経平均は後場に入るとさらに上げ幅を縮める展開となり、結局13円高と安値引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆1493億円となりました。東証33業種は海運業やゴム製品、輸送用機器、機械など19業種が上昇しました。一方で水産・農林業や小売業、パルプ・紙など14業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、スルガ銀行(8358)、三菱UFJ(8306)、ファナック(6954)、コマツ(6301)がいずれも上昇しました。一方で売買代金トップの任天堂(7974)、ファーストリテイリング(9983)は下落しました。材料が出たところでは、中古住宅メーカーのイーグランド(3294)が16%近い大幅安で東証1部の値下がり率首位となりました。今期の業績予想を大幅に下方修正したことが嫌気されました。一方で、建築資材用メーカーでJASDAQに上場しているエスイー(3423)は株式分割と実質的な配当予想の上方修正を行ったことが好感されて12%超の大幅高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
一時は2万3000円の節目を上回った日経平均ですが上値は重く、結局小幅高で取引を終えました。もし仮に明日日経平均が大きく下落すると、今回も2万3000円にトライして超えられなかったという印象となり、マーケットのセンチメントにはネガティブに作用する可能性がありそうです。その意味で明日のマーケット動向には注目を払いたいところです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)