東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は米国株高を受けて3日続伸となりました。140円高の28,703円で寄り付いた日経平均は直後に151円高の28,713円まで上昇した後伸び悩み上げ幅をやや縮めましたが、28,600円台で推移すると89円高の28,651円で前場を終えました。93円高の28,655円でスタートした後場の日経平均はじりじりと上げ幅を広げる展開になると引けにかけて一段高となり結局236円高の28,798円で取引を終え高値引けとなっています。こうしたなか新興市場はまちまちで東証マザーズ指数が下落となった一方で、日経ジャスダック平均は上昇となっています。

2.個別銘柄等

コマツ(6301)が一時3.2%高となりました。鋼材価格や物流費の高騰をコスト削減で吸収しきれないため油圧ショベルなどの建設機械とフォークリフトの国内向けの全機種について2022年1月から平均で10%値上げすると発表したことで収益改善を期待した買いが入りました。東急不動産ホールディングス(3289)も4.4%高となりました。子会社の東急ハンズの全株式をホームセンター大手のカインズに売却すると発表したことが好感されました。業務スーパーを展開する神戸物産(3038)も5.9%高となりました。冷凍果物や冷凍野菜、冷凍デザート類などが引き続き好調で11月の売上高は前年同月比19.2%増となり10月の14.8%増から伸びが加速したことで買いを集めました。また、目標株価の引き上げを受けて大幅高となったのがツガミ(6101)や住友重機械工業(6302)で、ツガミが6.3%高、住友重機械工業も3.7%高となりました。さらに原油価格の上昇を受けて資源開発大手のINPEX(1605)が一時3.5%高となり年初来高値を更新しています。

一方でエーザイ(4523)が9.1%安となり年初来安値を更新しました。厚生労働省の専門部会が米バイオジェン(BIIB)と共同開発した認知症の新薬「アデュヘルム」の承認判断について審議を継続する方針を示したことが嫌気されました。日立(6501)も3.2%安となりました。自動車部品を手掛ける子会社でブレーキ部品とサスペンションの構成部品で定期試験の未実施などの不適切行為があったと発表したことが嫌気されました。ペプチドリーム(4587)も3.8%安となりました。新たな創薬開発に関する契約の締結が来期にずれ込む見通しになったことで2021年12月期の業績予想を下方修正したことで売りが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は236円高となりました。良好な消費者信頼感指数が好感されたことや、ファイザー(PFE)が開発した新型コロナウイルスの飲み薬の緊急使用を米食品医薬品局(FDA)が承認したと発表したこともあって昨日の米国市場が続伸となったことで買いが優勢となりました。朝方の買い一巡後に伸び悩む場面もありましたが、25日移動平均線(28,634円)を下回ることなく堅調に推移すると後場に上げ幅を広げました。昨日に上値抵抗線となった25日移動平均線が本日は反対に下値支持線となったうえに100日移動平均線(28,775円)を超えてきたことで明日以降の展開に期待が持てそうですが、こうしたなかで明日も買いが優勢となった場合には200日移動平均線(28,831円)を超えてさらに水準を切り上げることができるかがポイントとなりそうです。

なお、日本時間の22時30分には米新規失業保険申請件数や11月の米個人所得・個人消費支出(PCE)、11月の米耐久財受注額などが発表されるほか、24日午前零時には12月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値や11月の米新築住宅販売件数などが発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)