現在のファンダメンタルズ:米金利とフランス情勢が2大材料に

先週(10月12日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円:  157.547円~158.947円    157.984円
・ユーロ/米ドル:1.11130ドル~1.12694ドル    1.12387ドル
・ユーロ/円:  176.295円~177.964円       177.557円

先週(10月12日週)の為替市場:米ドル/円よりユーロ/米ドルでの取引が目立つ

10月12日週の米ドル/円に関する主な材料としては、米国のCPI(消費者物価指数)・PPI(生産者物価指数)の発表や、ベージュブック公表がありました。ユーロ/米ドルの材料にはフランスの予算案問題に端を発する一連の問題、円の材料にはAI関連株の下落を受けた日経平均株価の下落もありました。

CPI・PPIはどちらも予想よりも高く、依然としてインフレ懸念が強いことを感じさせる内容だったものの10月の連続利上げを後押しする材料とはなりませんでした。10月17日の引け時点でCMEのFedWatchツールによる10月利上げ織り込み度は16%、12月利上げ織り込み度は92%と10月の利上げ見送りと、12月利上げがコンセンサスとなっていることから発表直後のごく一時的な影響に過ぎなかったということになります。ベージュブックも想定内の内容でサプライズはありませんでした。

フランスの一連の問題は悪化の一途をたどっており、デモに留まらず一部の参加者が暴徒化し略奪も発生しているにも関わらず、警察が対応しきれないといった状況です。先週(10月12日週)のユーロ/米ドルは、テクニカルなターゲットであった1.11台前半に到達したことで週末にかけては買い戻しが入りました。しかし、週末の暴徒化したニュースを受け、週明け(10月19日)早朝のユーロ相場は、米ドルと円の双方に対して売られて始まりました。フランスの政局だけでなくデモの状況が沈静化しないと、ユーロは弱い地合いを継続しやすいと言えるでしょう。

日経平均株価の下げは円買い材料とされ、CPIの発表を受けた米ドル/円上昇を除けば、週を通して緩やかな円高が続きました。こうしたことを総合的に考慮すると、と、米ドル/円、ユーロ/米ドルとも上値が重い流れとなれば、今後はユーロ/円での戻り売りがワークしやすい流れとなるでしょう。

今週(10月19日週)は先週のCPI・PPI、来週(10月26日週)の金融政策ウィークに挟まれて基本的には動きにくい週となりそうですが、上述したトレンドをベースに調整局面で丁寧に売買を行うというスタンスが望ましいと考えられます。

米ドル/円チャート(週足)、下降トレンド継続

長期的な判断は週足で行います。

米ドル/円は下降トレンドを継続しています。ただし、ここ2週間ほど米ドル/円は方向感がとぼしく狭いレンジで横方向の動きが続いていますので、下降トレンドもかなり緩やかで、いつ上昇に転じてもおかしくないといった状況です。

米ドル買い材料としては、米金利上昇による米ドル買いとユーロ/米ドルでのユーロ売り・米ドル買いの影響が考えられます。後者はユーロ/円の下げから米ドル/円の下げへと波及する可能性も高く、現時点では米金利の動向を注視しましょう。

【図表1】米ドル/円(週足)
出所:マネックストレーダーFX
週足チャートの見方
長期トレンドは20週移動平均線と週足終値との位置関係で判断します。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。

米ドル/円チャート(日足)、10月2日のGC(ゴールデン・クロス)継続もDC(デット・クロス)が近いか

短期的な判断は日足で行います。

2本の移動平均線は10月2日のGC(ゴールデン・クロス)状態を週末時点でも継続していますが、動きが鈍くなってきているため、いつDC(デッド・クロス)に転じてもおかしくありません。

早ければ本日10月19日の引けにもDCとなる可能性が高いです。チャートパターンから見ても、中期平行チャンネルの上限で上値を抑えられての転換となると、下げ幅が大きくなる可能性もありますので、何か新たな材料が出てきての米ドル売りという場合には特に注意が必要でしょう。

【図表2】米ドル/円(日足)
出所:マネックストレーダーFX
日足チャートの見方
短期売買シグナルは5日終値移動平均線(青)と5日始値移動平均線(赤)のゴールデン・クロス(GC)、デッド・クロス(DC)で判断します。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
短期上昇トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の上で推移し、短期下降トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の下で推移します。通常の2本の移動平均線で言えば、終値が短期線の役割、始値が長期線の役割を果たしていると考えるとわかりやすいでしょう。
※マネックストレーダーFXでは、移動平均線の設定画面で始値を選択することができます。

ユーロ/米ドルは下降トレンド継続も、テクニカルなターゲットを達成

ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。

週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドルの下降トレンドが強まり2025年5月以来の安値を更新してきましたが、先週(10月12日週)は安値1.11130とテクニカルなターゲット(2025年安値と2026年高値の半値押し1.11290)を達成したことで、短期的には達成感も出ています。

ただ、フランス情勢はデモが激化し、一部の参加者が暴徒化するなどしているため、ユーロ/米ドルは買い戻された局面では改めて売るというスタンスがよいと考える市場参加者が多い様子です。

【図表3】ユーロ/米ドル(週足) 長期トレンド=下降トレンド
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表4)では9月14日のデッド・クロス(DC)状態から1ヶ月を経て10月15日にゴールデン・クロス(GC)に転じました。ユーロ売りで攻めていた短期筋の利食いが入ったとみられますが、逆にGCを挟んだことで次のDCで積極的に売りたいと思案する参加者が増えていくと考えています。中期的には1.10の大台と2025年安値から2026年高値の61.8%押しの水準である1.09046をターゲットとする展開に変化はありません。

【図表4】ユーロ/米ドル(日足) 短期トレンド=10月15日にゴールデン・クロス(GC)に転換
出所:マネックストレーダーFX

ユーロ/円週足は下降トレンド継続

ユーロ/円(図表5)は米ドル/円があまり動かない中でユーロ/米ドルが下落を続けていることから、緩やかな下降トレンドが継続しています。現状ではフランス情勢が大きな材料となっていますので、今週(10月19日)以降もフランス情勢を見ながら戻り売りを検討することになりそうです。

【図表5】ユーロ/円(週足) 長期トレンド=下降トレンド
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表6)では直近の安値圏で方向感の乏しい動きが続いていました。しかし、10月12日に2本の移動平均線がゴールデン・クロス(GC)となり、週末時点でもその状態が持続していました。しかし、フランス情勢を考えるとGCはあくまでも利食いの判断のみで使い、新規ポジションはデッド・クロス(DC)が出てから取る方針が良さそうです。次のDCまで待ち、改めて売りというスタンスで臨みたいところです。

それでは今週も良いトレードを!

【図表6】ユーロ/円(日足) 短期トレンド=10月12日ゴールデン・クロス(GC)も下げ目線は変えず
出所:マネックストレーダーFX