現在のファンダメンタルズ:米債買いオペ増額後も長期金利上昇が止まらず
先週(8月17日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 158.023円~159.777円 158.983円
・ユーロ/米ドル:1.15609ドル~1.17111ドル 1.16765ドル
・ユーロ/円: 183.928円~186.015円 185.637円
先週(8月17日週)の為替市場:米金利に沿った動きを繰り返す
8月17日週の為替市場は、週前半はじり高となり、18日(火)の東京市場では一時159.777円の高値をつけました。しかし、160円の大台超えでの介入懸念も強くその後、19日(水)NY市場の朝方では、週初の水準まで押し戻される展開となりました。同日のNY市場では米財務省が最近の長期金利上昇への対応として、買いオペの金額を倍増(1回あたり20億ドルから40億ドルへ)すると発表し、これを受け米金利が低下すると米ドルも水準を切り下げ、8月20日(木)東京前場に週間安値となる158.023円をつけました。
その後、週末にかけて米長期金利が再び上昇し、先々週(8月10日週)の高値圏に近づく展開となったことにより、米ドル買いも入って159円台に乗せた後、若干押しての週末クローズとなりました。
振り返ると円相場も米長期金利とほぼ同じ動きとなっていますが、週末に発表されたシカゴ・マーカンタイル取引所の通貨先物では円売りポジションが8月18日(火)時点で微増に転じているため、投機筋も介入が入りそうにないとみて、下落局面では押し目買いという動きに転じているように見えます。
ジャクソンホール会議のウォーシュFRB議長の基調講演が最大の注目材料
また今週(8月24日週)の8月27~29日にはジャクソンホール会議が開催され、ウォーシュFRB議長の基調講演が最大の注目材料となります。ただ同氏はフォワードガイダンスに否定的なスタンスを取っていることを考えると、就任後の振り返り程度に留まる可能性もありそうです。いずれにしても現在の円相場は米金利動向が最大の材料となっていますので、ジャクソンホール会議までは、米長期金利の動きに沿った展開となりやすいでしょう。
なお、トランプ米大統領が長期金利上昇に対して軍を使うと発言しました。一部では米軍による安全保障と引き換えに米国債を買わせるのではという憶測も出ていますが、軍事も金融も「介入(intervention)」という用語で表現されるため、よく理解せずにうっかり口を滑らせた可能性もあるかもしれません。
真意は現時点ではわかりかねるものの、止まらない長期金利の上昇へのさらなる対策として、湾岸での米軍駐留に対して米国債購入を強要するといった動きが、最も考えられる可能性かもしれません。
米ドル/円チャート(週足)、下降トレンド継続も移動平均線に接近
長期的な判断は週足で行います。
米ドル/円は先週(8月17日週)末時点で高値159.777が20週移動平均線159.747をわずかに上回りましたが、終値ベースではかろうじて移動平均線を下回って引けています。移動平均線との位置関係だけでなく平行上昇チャンネル内に戻す動きと合わせて米長期金利だけでなく、円相場もまた悩ましい水準にいるという印象です。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、19日にDCへと転換
短期的な判断は日足で行います。
日足の移動平均線は19日にデッド・クロス(DC)へと転換しましたが、その後も2本の移動平均線の間隔がほとんど無い状態でいつゴールデン・クロス(GC)に転じてもおかしくない状況です。
今のところ週足チャートは下降トレンド(米ドル安)が続いていますし、160円の大台では介入警戒感も根強いため、押し目買いと戻り売りとの綱引きが今週(8月24日週)も継続という見方で良さそうです。レンジとしては、158.00円~159.50円をコアレンジとする展開を想定しておきます。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
短期上昇トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の上で推移し、短期下降トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の下で推移します。通常の2本の移動平均線で言えば、終値が短期線の役割、始値が長期線の役割を果たしていると考えるとわかりやすいでしょう。
※マネックストレーダーFXでは、移動平均線の設定画面で始値を選択することができます。
ユーロ/米ドルは週足移動平均線を上抜け1週目
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドルが緑のレジスタンスラインを上抜け、先週(8月17日週)の終値では20週移動平均線も上抜けてきました。移動平均線を上抜けて1週目ということで、現在の状況では、今週(8月24日週)の終値も移動平均線を上抜ける可能性が高く、上昇トレンドへの転換が近い状況にあります。
日足チャート(図表4)では7月29日のゴールデン・クロス(GC)状態が続いています。週足でのレジスタンスライン(緑)を上抜け、その後も上昇を続けていることから新たに平行上昇チャンネル(赤)を引いてみました。当面はこのチャンネル内での動きを続けやすいという見方でよいでしょう。
ユーロ/円も週足移動平均線上抜け1週目
ユーロ/円(図表5)は直近のユーロ/米ドルの上昇と米ドル/円の底堅さが重なって上昇を続けてきたことからユーロ/米ドル同様に週足移動平均線を上抜けての週末クローズとなりました。今週(8月24日週)の引け次第では改めて上昇トレンドへの転換が確認されます。
日足チャート(図表6)ではユーロ/米ドルよりも上昇トレンドが強く、8月7日に形成されたゴールデン・クロス(GC)を明確に維持しています。今週(8月24日週)末に週足でも上昇トレンドに回帰すると一段と底堅い展開になりそうですが、目先は186円台後半をターゲットとする買いが続きやすいと見ています。
それでは今週も良いトレードを!

