吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】円を急騰させた「真犯人」とは?
米ドル/円は12月7日、147円程度から一気に141円台まで暴落した。植田日銀総裁発言を発端に、円金利が急騰したことがきっかけとの指摘が多いようだ。 ただ、大幅な金利差を投資機会と考え大量に膨らんだ米ドルなど外貨買いが、重要な「損益分岐点」を割り込んだことで、保有外貨の処分売りが拡大した影響も大きかったのではないか。
【為替】大幅な金利差でも円安が止まった理由
米ドル/円は、11月中旬には151.9円まで、2022年10月21日の米ドル高値寸前まで上昇したが、最近にかけて146円台前半まで、最大で6円近くも米ドル安・円高に戻した。 一時より縮小したとは言え、日米間には大幅な金利差米ドル優位が依然として存在している中でも、米ドル高・円安が止まり、比較的大きく米ドル安・円高に戻した理由とは何かについて確認してみる。
【為替】2024年のメキシコペソ、南アフリカランド、トルコリラを予想する
メキシコペソ/円、南アフリカランド/円は、「歴史的円安」により記録的な「上がり過ぎ」の可能性があるため、2024年に米ドル安・円高トレンドが展開した場合は、「上がり過ぎ」修正が本格化する可能性があるか。 予想レンジは、メキシコペソ/円が6.5~9円、南アフリカランド/円が7~8.4円、トルコリラ/円が4~6円。
【為替】2024年の豪ドルを予想する
代表的な資源国通貨とされてきた豪ドルだが、「コロナ・ショック」後のインフレ局面では資源価格等との連動性が薄れ、むしろ中国株下落との連動性が強まった。 中国経済衰退論の影響が続くなら、豪ドル反発は限られそう。 2024年の予想レンジは、豪ドル/米ドルが0.6~0.7米ドル、そして豪ドル/円は85~100円で想定したい。
【為替】2024年のユーロと英ポンドを予想する
ユーロ/米ドルは2023年に原油価格急騰などの影響で反落する場面もあったが、その後の反発により、2022年10月0.95米ドルからの上昇トレンド継続中の可能性が高そう。2024年は2023年のユーロ高値、1.12米ドル更新に向かうと予想する。 ユーロ/円や英ポンド/円は5年MAとの関係などからすると、すでに循環的な上昇の限界圏に達した可能性がある。このため2024年は、2023年と「逆コース」で下落に向かうと予想する。 2024年の予想レンジはユーロ/米ドルが1.05~1.2米ドル。ユーロ/円は140~170円、英ポンド/円は165~195円。
【為替】2024年の米ドル/円を予想する
150円以上の米ドル/円の上昇は、5年MAとの関係からすると限界圏。その意味では、2024年は米ドル安・円高トレンドへ転換の可能性が高い。 経験的には、米ドル安トレンドへ転換すると1年以内に2割程度の米ドル下落の可能性。ただ、米大統領選挙年は選挙までは小動きのアノマリーも。円高加速は2024年後半か。 2024年の米ドル/円予想レンジは125~152円。
【為替】米ドル/円の「米大統領選アノマリー」
2024年は4年に1度の米大統領選挙が予定されている。大統領選挙年の米ドル/円は、選挙前は比較的狭い値幅での小動きが続くものの、選挙前後からは一転一方向への大相場に向かうパターンが続いてきた。 論理的に説明するのは難しいものの、繰り返されてきたパターン、つまり「米大統領選挙アノマリー」と言って良いだろう。
【為替】ポジション調整の米ドル、金利への影響は?
先週にかけて米ドル買い・円売りに大きく傾斜したポジションの手仕舞いが拡大した。 ただ依然として、米ドル買い・円売りに「偏り過ぎ」とも言える状況が続いている可能性があるため、更なるポジション調整の米ドル相場への影響は要注意ではないか。 また記録的な「売られ過ぎ」が続いている可能性のある米国債の買い戻しが、米国債価格上昇、利回り低下を後押しする可能性にも注目。
【為替】FRB「最初の利下げ」はいつになるか?
円安から円高への転換で大きな鍵を握るのは米国の金融政策転換だろう。 そこで過去の金融政策の転換パターンを検証し、FRBの「最初の利下げ」のタイミングについて考えてみる。
【為替】実質実効レートで考える円反発の可能性
円の総合力を示す実質実効レートは、10月まで3ヶ月連続で5年MAを2割以上下回った。これは、5年MAとの関係で見ると、2014年10月の「黒田バズーカ2」を受けた「異例の円安」に次ぐ円安長期化だ。 逆に言えば、円反発が近づいている可能性とも言えるのではないか。
【為替】金利差で考える米ドル/円の行方
今週に入り、米ドル/円は一時147円割れ近くまで急落した。これは大きく米ドル買い・円売りに傾斜したポジションの調整が感謝祭休暇前に入った影響が大きかったとの見方が多かった。 もう一つの要因は、金利差から見て行き過ぎた米ドル高・円安の修正が入ったことだったのではないか。
【為替】続・やはり1年前に似ている米ドル/円
10月までの一本調子の米ドル/円上昇が、11月に入ってから下落に転じたのは1年前と同じだった。1年前はすぐに米ドル急落に向かったが、今回はどうか? 11月以降米ドル安に転じた理由と、それが急落に向かうリスクについて考えてみる。
【為替】ユーロ高・米ドル安が復活した理由
一時1.04米ドル台まで下落したユーロ/米ドルだったが、最近にかけて1.1米ドル近くまで反発してきた。ユーロ高・米ドル安が「復活」した理由と、今後の見通しについて考えてみる。
【為替】続・米ドル買いポジション調整の影響
一部のデータによると、投機的な米ドル買い・円売りが急増している模様。円売り運用、「円キャリー」の全盛期に近いとの見方もある。 一方で、円売りの前提と見られる「強すぎる米景気」と、それを受けた米金利上昇にも変化の兆し。大量の米ドル買い・円売りポジション調整が、米ドル安・円高をもたらす可能性にも注目。
【為替】米ドル買いポジション調整の影響を考える
米ドル/円の上昇相場が続く中、投機筋は米ドル買い・円売りポジションに大きく傾斜している可能性が高そうだ 1年前は、そんなポジションの年末にかけての損益確定が米ドル安・円高を加速させた一因と見られたが、今回はどうか?
【為替】米ドル/円「CPIミニショック」の背景
11月14日発表された米10月CPI(消費者物価指数)が予想より弱い結果となると、米金利が大きく低下、そして米ドル/円も151円台後半から150円割れ近くまで急落した。 2022年も、同じように米10月CPI発表をきっかけに146円から140円まで米ドルが急落する「CPIショック」が起こったが、それに例えるなら今回は「CPIミニショック」ということになるのか。この背景と今後の影響について考えてみる。
【為替】ユーロ/円の上昇はまだ続くのか?
ユーロ/円の上昇が止まらず、年初来のユーロ高値の更新が続き、160円の大台も大幅に上回ってきた。 移動平均かい離率などで見ると、ユーロ高・円安はすでに限界に達している可能性がある。また金利差からのかい離なども気になる。そこで今回は、このユーロ/円の上昇がまだ続くものになるかを考えて見る。
【為替】為替の主テーマは「インフレ→景気」の可能性
CPIなど米インフレ指標の発表を受け、米ドル/円は一方向へ3円以上と大きく動くケースが続いたが、それに比べると徐々に反応は限られるようになってきた。 11月初めの米10月雇用統計発表を受けて米ドル/円が1円以上急落したように、米ドル/円はインフレ指標より景気指標への反応が大きくなってきた可能性がある。
【為替】米ドル/円「介入相場」のシナリオ
米ドル高・円安が150円を大きく超える中でも、これまでのところ日本の通貨当局による円安阻止介入は行われていないようだ。 日本の円安阻止介入は、2022年には145~151円で3回行われた。それから1年経過したところで、円安阻止介入をやらないorやれないとなったということはあるかと言えば、その可能性は低いのではないか。
【為替】米ドル/円「CPIショック」の振り返り
1年前、2022年11月10日は「CPIショック」が起こった日だ。この日を境に、米ドル高・円安トレンドが転換したとの見方が一気に広がるところとなった。 改めて1年前の「CPIショック」について振り返ってみる。