【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 51,828.62  △478.64 (9/25)
NASDAQ: 27,068.72  △129.34 (9/25)

1.概況

25日の米国市場では、ダウ平均とS&P500種株価指数、ナスダック総合株価指数がそろって上昇しました。イランが戦争終結に向けた計画を米国に提示したと報じられたほか、米国とイランの協議がより詳細な技術的段階に入ったとも伝わりました。中東情勢を巡る緊張緩和に伴い原油価格が下落し、投資家心理が改善するなか、主要指数は堅調に推移しました。

ダウ平均は51,359ドルで寄り付いた後、取引前半は方向感を欠く値動きとなったものの、取引中盤に上げ幅を拡大。その後もこの日の高値圏で底堅さを維持しました。結局、ダウ平均は478ドル高の51,828ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は129ポイント高の27,068ポイント、S&P500種株価指数は39ポイント高の7,743ポイントでともに上昇しました。

2.経済指標等

9月の米ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)は48.1と市場予想(47.5)に反して速報値(47.8)から上方修正されました。8月の米耐久財受注(速報値)は前月比でほぼ変わらずと下方修正された前月(同0.9%増)を下回ったものの、市場予想(同0.3%減)は上回りました。一方、コア耐久財受注(輸送除く)は同0.3%増と市場予想(同0.6%増)や上方修正された前月(同0.7%増)を下回りました。

3.業種別動向

25日の米国市場でS&P500の業種別株価指数は8業種が上昇、3業種が下落となりました。上昇した業種は、情報技術が1.0%高、資本財・サービスは0.9%高、金融が0.5%高と続きました。一方、エネルギーは0.9%安、コミュニケーション・サービスが0.7%安、不動産は0.4%安と下落しました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中22銘柄が上昇しました。マイクロソフト[MSFT]が3.7%高と構成銘柄における上昇率トップとなりました。人工知能(AI)支援機能である「コパイロット」に関する刷新の発表を好感する向きがありました。その他では、建築塗料メーカーのシャーウィンウィリアムズ[SHW]が2.7%高、バイオ医薬品を手掛けるアムジェン[AMGN]は2.1%高と続きました。一方、8銘柄が下落し、クラウド型ソフトウエアを提供するセールスフォース[CRM]が1.8%安、ソフトウエアやITコンサルティングのアイビーエム[IBM]は0.7%安となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、燃料電池システムの設計、製造、販売、設置を手掛けるブルーム・エナジー[BE]が8.3%高となりました。24日、オラクル[ORCL]が米ニューメキシコ州で建設中のデータセンターに関して、稼働が遅れた場合、開発事業者に支払いの先送りを求めると報じられたものの、25日はオラクルの動きによるブルーム・エナジーへの影響は限定的との見方が広がり、反発地合いとなりました。また、医療保険会社のヒューマナ[HUM]は4.6%高となりました。一部の証券会社による投資判断と目標株価の引き上げを材料視する向きがありました。一方、クラウド型サービスプラットフォームを運営するゴーダディ[GDDY]に買収提案を行ったセキュリティソフトウエアのゲンデジタル[GEN]は6.3%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.04%低い5.16%となりました。28日朝のドル円は157円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国のトランプ大統領は26日、ホルムズ海峡の通航再開に向けたイランの提案を拒否しました。また、イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアの首都リヤドへの攻撃を行ったとも伝わっています。中東情勢を巡る先行き不透明感は根強く、原油相場や米国債利回りを意識しつつ、目先の株式市場は不安定な値動きが見込まれます。他方、27日夜にはトランプ大統領とAI開発企業アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)が夕食を共にする予定と伝わっており、AI開発ペースを巡る新たな材料が株式相場における変動要因となり得るため、関連報道に注意したいところです。

今週は9月30日に8月の米個人消費支出(PCE)物価指数、10月2日には9月の米雇用統計が発表される予定で、10月27、28日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での連続利上げの可能性を探る神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・アナリスト 齊藤 聡)