東京市場まとめ
1.概況
日経平均は994円安の64,276円と大きく下落して取引を開始しました。前日の米国市場では、原油高の進行や金利上昇が嫌気され、主要3指数が揃って下落しました。日本市場でもリスクオフ姿勢が鮮明となり、序盤から売りが出た日経平均は9時20分に2,062円安の63,208円をつけ、この日の安値を更新しました。前引けは1,801円安の63,469円となりました。
後場は下げ渋る展開となりました。徐々に下げ幅を縮小した日経平均は1,259円安の64,011円で取引を終えました。
TOPIXは26ポイント安の4,028ポイントで反落、新興市場では東証グロース250指数が14ポイント安の767ポイントで5日続落となりました。
2.個別銘柄等
INPEX(1605)は1.4%高の3,930円をつけ、反発となりました。中東情勢の先行き不透明感からニューヨーク原油先物が6%あまり上昇し、1バレル100ドルの大台に乗せたことで、原油関連銘柄である同社には収益改善を見込んだ買いが入りました。
川崎汽船(9107)は2.9%高の3,397円をつけ、3営業日ぶりに反発しました。中東情勢の緊迫化が再び意識され、船の燃料となる原油高を理由とした運賃引き上げの思惑が買いを呼びました。
タカラトミー(7867)は3.6%高の3,639円をつけ、大幅反発となりました。10日、国内証券が同社の目標株価を従来の3,000円から足元の水準を上回る4,000円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストは、「中長期的な持続的成長に向け、組織体制の強化や商品ポートフォリオの磨き込みなど、タカラトミーの胎動が始まりつつある可能性がある」との見方を示しています。
住友林業(1911)は一時3.2%安の1,214円をつけ年初来安値を更新しました。FRB(米連邦準備制度理事会)による9月の政策金利引き上げが意識されるなか、住宅ローン金利の上昇で個人の需要が減退し、注力する米住宅事業に悪影響が及ぶとの見方が売りを呼びました。
弁護士ドットコム(6027)は一時9.7%高の5,870円をつけ、年初来高値を更新しました。米国にて、人工知能(AI)が生成した架空判例を弁護士が引用して制裁を受ける事案が発生するなどを受けて、同社が提供する法務AIエージェントの貢献余地が大きいとの評価が買い材料となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は一時2,000円超下落したものの、最終的には1,259円安で取引を終えました。銀行株や円高一服を受け、輸出関連銘柄が持ち直したことで後場は下げ渋りました。来週にむけて、今晩米国で8月分のCPI(消費者物価指数)が発表されます。足元ではFRBによる9月の追加利上げ可能性が意識される中で、利上げが必要と判断される程のインフレの強さが示されるのか、ディスインフレ基調継続が確認されるのか、結果に注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)

