東京市場まとめ
1.概況
日経平均は556円安の65,843円と反落して取引を開始しました。ドル円相場が1ドル153円台まで上昇するなど、急速な円高進行が輸出関連銘柄への重荷となりました。弱含んで始まったものの、その後は人工知能(AI)・半導体関連銘柄が買われ、前場は45円高の66,445円で取引を終えました。
後場は大引けにかけて、大きく売られる展開となりました。下落幅を拡大して推移した日経平均は最終的に1,130円安の65,269円で安値引けとなりました。
TOPIXは75ポイント安の4,050ポイントで4営業日ぶりに反落、新興市場では東証グロース250指数が4ポイント安の787ポイントで続落しました。
2.個別銘柄等
任天堂(7974)は一時2.8%高の8,995円まで上昇しました。7日、国内証券が同社の目標株価を従来の1万2300円から1万3200円に引き上げ、これを材料視する買いが入りました。アナリストは、年内に発売予定の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」向け新作ソフト「ゼルダの伝説 時のオカリナ」が市場から過小評価されているとの見方を示しています。なお、終値は前日比横ばいの8,750円で取引を終えました。
大成建設(1801)は2.5%高の13,145円をつけ、続伸となりました。7日、外資系証券が同社の投資判断を「アンダーパフォーム」から「ホールド」に、目標株価も従来の1万600円から1万1400円に上方修正し、これを好感した買いが入りました。
信越化学工業(4063)は2.0%安の5,702円をつけ、反落となりました。8日、日本経済新聞は、「東芝と信越化は新潟大学と連携し、耐久性能を先行品の1.5倍に高めた次世代ペロブスカイト太陽電池を開発した」と報じました。技術面での進展は評価されたものの、同社への影響は限定的との受け止めから売りが出ました。
ENEOSホールディングス(5020)は1.8%高の1,393.5円をつけ、続伸となりました。8日午前、ニューヨーク原油先物が前週比1%超高い1バレル93ドル台を付ける場面があり、原油高を受け、石油関連銘柄が買われました。
合成樹脂製品メーカーである萩原工業(7856)は一時11.0%高の2,110円をつけ、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。7日、日本政策投資銀行との資本業務提携を発表し、これによる成長投資の加速などを好感した買いが入りました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は1.7%安、TOPIXは1.8%安となりました。円の急伸から、輸出関連銘柄が軟調な推移となりました。日米の金融政策決定会合を来週に控え、積極的な買いが控えられたようです。明日も同様に、金利や為替の動きを警戒した動きとなりそうで、材料には、カナダ政府が現地8日未明(日本時間8日午後)に発効した対米報復関税などが挙げられます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)

