東京市場まとめ

1.概況

日経平均は1,019円安の65,195円と大きく下げて取引を開始しました。米国によるイラン空爆や米長期金利の上昇から、前日の米国市場では売りが優勢となり、日本市場もリスクオフ姿勢が鮮明となりました。前場は後半に下げ渋ったものの、1,742円安の64,473円で前引けとなりました。

後場も安値圏での値動きとなりました。後半にかけて、下げ幅を縮小する場面が見られたものの、株価指数先物が下落するなどが重荷となった日経平均は最終的に1,889円安の64,325円で大引けとなりました。

TOPIXは100ポイント安の4,081ポイントで10営業日ぶりに反落、新興市場では東証グロース250指数が22ポイント安の777ポイントで3日続落となりました。

2.個別銘柄等

村田製作所(6981)は5.1%安の6,920円をつけ、大幅反落となりました。日米の長期金利が上昇する中で、人工知能(AI)関連銘柄が軒並み下落し、国内の電子部品関連銘柄にも売りが出ました。金利上昇により、AI関連の設備投資のペースが鈍化するとの懸念が重荷となっているようです。

伊藤園(2593)は8.7%高の3,273円をつけ、年初来高値を更新しました。1日、2027年4月期の第1四半期決算は、営業利益が前年同期比22%増の102億円であったと発表しました。市場予想を大きく上回ったことで、市場が軟調に推移する中で逆行高となりました。

住友金属鉱山(5713)は11.6%安の10,035円をつけ、大幅反落となりました。世界的な長期金利の上昇を背景に、利息がつかない金や銀などの貴金属価格が下落したことで、非鉄金属セクターの業種下押し懸念が売り材料となりました。

百貨店の松屋(8237)は9.6%安の2,058円をつけ、大幅反落となりました。1日、8月の銀座本店の売上高が前年同月比11%減であったと発表しました。前年が開店100周年であった銀座店において、販促などの反動も一部に影響したものの、二桁の減収を嫌気した売りが優勢となりました。

純正ごま油などを手掛けるかどや製油(2612)はストップ高水準となる22.3%高の2,193円をつけ、年初来高値を更新しました。株式非公開化の報道が伝わり、思惑買いが殺到しました。なお、同社は1日時点で決定している事実はないとしつつ、「企業価値向上に向け、非公開化を含めた様々な可能性を検討している」とのコメントを発表しています。

VIEW POINT: 明日への視点

中東情勢の不透明感やグローバルな金利上昇が嫌気され、日経平均・TOPIXともに大幅安となりました。明日に向けて、今日の下落を受けた短期的な自律反発も期待されますが、内容が内容だけにリスクオフムードの払しょくは限定的とも考えられます。

注目は米国で発表される8月分のADP雇用者数と、ブロードコム[AVGO]の決算発表です。前者は雇用の伸びが市場予想を上回るか、後者は半導体市況の見通しといった点で明日の株式市場の材料となる可能性が高いと言えます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)