【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 54,036.93  △151.83 (8/7)
NASDAQ: 26,690.62  △342.26 (8/7)

1.概況

米国市場は主要3指数揃って上昇しました。日本時間7日夜に米国で雇用統計が発表され、7月の雇用者数が減少したほか6月と5月分がいずれも下方修正されたことで雇用の弱さが明らかになりました。そのため、9月のFOMCでの利上げの可能性が下がり投資家心理が改善したことで買いが優勢となりました。

ダウ平均は35ドル安の53,849ドルでこの日の取引を開始しました。寄付き直後に下落し、日本時間22時33分に77ドル安の53,807ドルでこの日の安値をつけました。その後、上昇に転じ日本時間23時30分に209ドル高の54,094ドルでこの日の高値をつけました。以降は大きな変動はなく概ね横ばい圏で推移し最終的に151ドル高の54,036ドルでこの日の取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は342ポイント高の26,690ポイント、S&P500株価指数は47ポイント高の7,757ポイントでいずれも反発しました。

2.経済指標等

米国で7月の非農業部門雇用者数が発表され、前月比で2万3千人の減少となり市場予想(8万人増)を大きく下回りました。また、失業率は4.1%となりこちらも市場予想を下回りました。また、平均時給は前年比で3.2%の上昇で市場予想(3.5%の上昇)を下回りました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち8業種が上昇、3業種が下落となりました。素材が1.5%高、一般消費財・サービス、情報技術がいずれも1.3%高となりました。一方で、エネルギーが1.2%安、コミュニケーション・サービスが0.4%安、金融が0.3%安となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中20銘柄が上昇しました。セールスフォース[CRM]が3.2%高、ハネウェル・インターナショナル[HON]、エヌビディア[NVDA]がいずれも2.3%高となりました。ビザ[V]が2.2%安、キャタピラー[CAT]が1.7%安、シェブロン[CVX]が1.4%安となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、太陽電池モジュール製造会社のファースト・ソーラー[FSLR]はトランプ大統領が太陽電池モジュールなどの輸入に対し5%の関税を指示したことで競争緩和期待から2.4%高となりました。また、化粧品小売のアルタ[ULTA]は韓国化粧品の売り上げが強く収益増期待から4.9%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は前日比0.04%低い4.64%となりました。また、10日朝のドル円は157円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国では雇用統計の弱さから利上げ観測が遠のき主要3指数は揃って上昇しました。前述の通り、雇用者数は市場予想を下回り9月のFOMCでの利上げ観測は遠のきましたが、失業率も市場予想を下回っていることから雇用者数の減少が景気後退に直結するものとはいえず市場は好感したものと考えられます。また、中東情勢をめぐりホルムズ海峡の通航について米国とイランの合意が近いとの報道が先週はでていましたが、いまだ合意はしていません。依然として双方の主張に隔たりがあり今週も中東情勢に注目が集まりそうです。
夜間の日経平均先物は650円高の66,310円で取引を終えています。米国市場の好調さを引き継ぎ本日の日本市場は買いが優勢でのスタートが見込まれます。また、本日は7月の日銀の金融政策決定会合における「主な意見」が公表されるため、物価上振れリスクや追加利上げなどについて注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)