【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 52,210.08  △262.83 (7/27)
NASDAQ: 24,932.08  ▼43.74 (7/27)

1.概況

米国市場は高安まちまちの展開となりました。中東情勢をめぐっては、米国はイランへの攻撃をここ数日停止させており、中東情勢の緊張緩和期待から投資家心理が改善しました。一方で、エヌビディア[NVDA]がオープンAIに対して約2500億ドルの資金保証をする協議をしていることが報じられたことでAI投資に関する信用問題が意識され、半導体関連銘柄が売られました。フィラデルフィア半導体株指数は2.2%安となりました。

ダウ平均は226ドル高の52,173ドルでこの日の取引を開始しました。寄付き直後に上昇し、660ドル高の52,607ドルでこの日の高値をつけました。その後、上昇幅を縮小し、日本時間2時18分に38ドル高の51,985ドルでこの日の安値をつけました。以降は、やや反発するも概ね横ばい圏で推移し、262ドル高の52,210ドルでこの日の取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は43ポイント安の24,932ポイントで続落、S&P500株価指数は1ポイント高の7,413ポイントでほぼ横ばいとなりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち7業種が上昇、4業種が下落となりました。生活必需品が1.6%高、コミュニケーション・サービスが1.5%高、金融が1.0%高となりました。エネルギーが2.0%安、公益事業が1.3%安、情報技術が1.0%安となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上昇しました。セールスフォース[CRM]が6.1%高、スリーエム[MMM]が3.3%高、シャーウィンウィリアムズ[SHW]が3.1%高となりました。一方でエヌビディア[NVDA]は、前述の通りオープンAIに対し約2500億ドルの資金保証をすることを協議していることが報じられたことで過剰投資への懸念が市場で高まり5.0%安で構成銘柄中の下落率トップとなりました。そのほか、シェブロン[CVX]は原油価格下落の影響をうけて2.5%安、キャタピラー[CAT]が1.7%安となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、アプライド・マテリアルズ[AMAT]は中国の政府系企業が深紫外線(DUV)露光装置の製造を開始したことが報じられたことで3.6%安となり、そのほかの半導体製造装置関連銘柄も売られました。

5.為替・金利等

長期金利は前日比0.02%低い4.65%となりました。28日朝のドル円相場は163円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は中東情勢緩和による原油安での投資家心理改善と半導体関連銘柄の売りが交錯したことで高安まちまちの展開となりました。米国はここ数日イランへの攻撃を停止しており、米国による今後の大規模攻撃については当面見送る方針であるほか、イラン側も米国の攻撃停止が続く間は攻撃を控えることが報じられました。また、半導体関連ではエヌビディアが急落したことで、AIへの投資拡大競争に参加していないアップル[AAPL]が1年3ヶ月ぶりに時価総額首位となりAIへの過剰投資懸念が市場で広がっていることを象徴することとなりました。

夜間の日経平均先物は1,260円安の63,910円で取引を終えており、米国市場での半導体関連銘柄の売りの流れを引き継ぎ、本日の日本市場は売りが先行するスタートが見込まれます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)