先週(10月19日週)米ドル買い越し40万枚→34万枚へ縮小
CFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の米ドル・ポジション(非米ドル主要5通貨=円、ユーロ、英ポンド、加ドル、豪ドルのポジションで試算)は、10月に入り一時買い越しが40万枚以上に拡大した。これは経験的には「買われ過ぎ」懸念がかなり強いことを示唆するものだった(図表1参照)。
米ドル買い越しは、10月20日時点で34万枚に縮小した(図表2参照)。世界的な株安、リスクオフの拡大が注目され始めた中で、米ドルの「買われ過ぎ」という「行き過ぎたリスク・テーク」も修正され始めた可能性がある。
多くの主要通貨に対し米ドル買い「限界圏」に
豪ドルの米ドルに対するポジションは、10月20日時点で12万枚の売り越し。これは、それまでの豪ドル売り越しの最高を大きく更新したもので、投機筋のポジションが豪ドル売り・米ドル買いにおいてかなり「行き過ぎた動き」になっている可能性を感じさせるものだ(図表3参照)。
似たようなことは英ポンドのポジションについても言えそうだ。英ポンドの米ドルに対するポジションは、10月に入り売り越しが一時10万枚以上に拡大した(図表4参照)。これは投機筋の英ポンド売り・米ドル買いのポジションがかなり「行き過ぎ」に傾いている可能性を感じさせる。
米ドル買いは、9月以降急拡大した世界的長期金利上昇の中で急増した。その結果、これまで見てきたように豪ドルや英ポンドを中心に多くの主要通貨に対して、米ドル買いは「限界圏」に達した可能性があった。そうした中で、世界的株安やリスクオフが進んだことから、米ドル買いの「行き過ぎたリスク・テーク」の見直しが広がり出した可能性がある。
例外的な円の買い越し=ベッセント円高誘導との連携か
円は9月に入ってから間もなく、主要通貨の中では例外的に対米ドルで買い越しに転じていた。これは、ベッセント米財務長官の円高誘導にヘッジファンドが連携した可能性を感じさせるものだった。
その円買い越しは、10月20日時点で6.9万枚と1週間前の5万枚から拡大した(図表5参照)。ベッセント長官の円高誘導との連携が続くなら、日米金利差の縮小や日本の長期金利低下などの材料次第では、さらに円買い拡大に動く可能性もあるのではないか。

