今週(10月16日~10月22日)の相場動向
相場回顧 BTC(ビットコイン):原油高の一服と米株高で反発も、中東情勢悪化で再び下落
ビットコインは、原油高の一服や現物ETFへの大規模な資金流入、米国株高を背景に一時BTC=84,000ドル(約1318万円)台まで反発したものの、中東情勢の悪化を受けてBTC=81,000ドル(約1271万円)付近まで押し戻され、上値の重い展開となった。
週初は、前週に発表された米CPIとPPIの上振れを受けて追加利上げへの警戒が残った。また、MSCIが新たな指数採用基準の導入を決定し、ストラテジー[MSTR]など暗号資産を大量保有する企業の指数除外リスクが浮上したことも重石となった。一方、米長期金利の低下や急落後の買い戻しが支えとなり、ビットコインはBTC=81,000ドル(約1271万円)前後で下げ渋った。
その後、米国によるロシア産原油への制裁措置の一部免除や中東産原油の供給維持を背景に原油価格の上昇が一服。これを受けてビットコインはBTC=83,000ドル(約1303万円)付近まで持ち直した。現物ETFにも5億ドル超の資金が流入し、需給面の底堅さが確認された。しかし、中東情勢への警戒は根強く、原油価格が再び上昇。米金利も高止まりする中、ビットコインはBTC=81,000ドル(約1271万円)台まで反落した。
こうした中、米国とイランがホルムズ海峡の通航再開を巡って協議を進めているとの観測を受けて原油価格が一時急落すると、ビットコインは再び買い戻された。その後、報道の信ぴょう性が疑問視され、原油価格は下げ幅を縮小したものの、米国株ではスペースX[SPCX]の好決算やスーパー・マイクロ・コンピューター[SMCI]の業績見通し引き上げを受けてAI関連株への買いが強まり、NASDAQが反発した。ビットコインもBTC=84,000ドル(約1318万円)台まで値を伸ばした。
しかし、10月22日にはホルムズ海峡で複数の石油タンカーが攻撃されたとの報道を受けて原油価格が急騰した。さらに、メタ・プラットフォームズ[META]は決算内容が市場予想を上回ったものの、AI関連支出の増加が嫌気され、株価が大幅に下落した。市場でリスク回避の動きが広がる中、ビットコインもBTC=81,000ドル(約1271万円)付近まで押し戻された。

来週(10月23日~10月29日)の相場予想
BTC(ビットコイン)はFOMCとハイテク大手決算が焦点、中東情勢の膠着で神経質な展開か
来週のビットコインは、FOMCとハイテク大手企業の決算発表を受けて方向感を探る一方、米イラン情勢の膠着による原油高への警戒も残り、神経質な展開が予想される。
まず、米金融政策では10月27~28日のFOMCが最大の注目材料となる。市場では10月会合での政策金利据え置きが8割以上織り込まれているものの、声明文やFRB議長の会見でインフレ抑制を重視する姿勢が強調されれば、米金利高とドル高を通じてビットコインの重石となるだろう。
一方、景気減速への配慮が示されれば、過度な利上げ警戒が和らぎ、買い戻しにつながる可能性がある。また、10月29日にはECB(欧州中央銀行)理事会、30日には日銀金融政策決定会合の結果も公表される予定であり、各中央銀行の政策判断を受けた金利動向やリスク資産への影響にも注目したい。
株式市場では、ハイテク大手企業の決算発表が相次ぐ。今週決算を発表したメタ・プラットフォームズ[META]は売上高が前年同期比26%増加した一方、AI関連の設備投資負担や一時費用などが意識されている。
来週はマイクロソフト[MSFT]やアルファベット[GOOGL]、アマゾン・ドット・コム[AMZN]などの決算が予定されており、AI事業の収益性や設備投資の先行きが焦点となる。好決算を受けてハイテク株の買いが広がれば、ビットコインにも追い風となるだろう。
一方、AI投資の収益性に対する懸念が再び強まれば、米国株とともに下値を試す可能性がある。また、コインベース・グローバル[COIN]やストラテジー[MSTR]の決算も予定されており、暗号資産関連企業の業績やビットコイン保有戦略への市場評価にも注目したい。
米国とイランの情勢では、トランプ米大統領が11月3日の米中間選挙前にはイランを攻撃しない方針を示す一方、米国とイスラエルが選挙後の攻撃再開に向けた作戦計画を策定していると報じられている。
イラン側も交渉の長期化を図っているとされ、ホルムズ海峡周辺での原油輸送を巡る緊張も解消していない。事態が膠着し、選挙後に軍事衝突が再拡大することへの警戒も残るなか、原油高が長期化すれば、インフレ懸念を通じてビットコインの上値を抑える要因となるだろう。
直近の価格レンジとして、上値はBTC=85,000ドル(約1334万円)、下値はBTC=78,000ドル(約1224万円)を意識する。

