2022年以降19~38円に急拡大=米ドル/円の年間値幅

米ドル/円の値動きは、2022年以降活発化した。2022年以降の年間最大値幅は19~38円。つまり、米ドル/円は年間の最大値幅が、最低でもほぼ20円以上に拡大する状況が続くようになった(図表1参照)。

【図表1】米ドル/円の月足チャート(2022年~)
出所:LSEG社データよりマネックス証券が作成

2026年の米ドル/円のレンジはこれまで152~163円なので、年間最大値幅はこれまでのところ10円強にとどまっている。ただ、2022年以降続いてきたボラティリティ、つまり年間値幅は最低でもほぼ20円以上に拡大するパターンがまだ続いているなら、それが円高の場合は143円、逆に円安の場合は172円まで値幅が拡大する可能性があるという計算になる。

ボラ急上昇の主因は金利差拡大=2020~2021年の値幅は11~13円程度

2022年以降、米ドル/円の年間値幅が急拡大するボラティリティが急上昇したのは、金利差拡大の影響が大きかったと考えられる(図表2参照)。ただ、そうした金利差は、米ドル/円で見た場合、2022年前半の水準まで縮小してきた。この点からすると、米ドル/円の値幅がさらにどれだけ拡大するか懐疑的な面がある。

【図表2】米ドル/円と日米金利差(2022年~)
出所:LSEG社データよりマネックス証券が作成

金利差が大きく拡大する以前、2020年、2021年の年間最大値幅は11~13円程度にとどまっていた。金利差の縮小でボラティリティも低下することにより、2026年の米ドル/円はこれまでのレンジを大きく拡大することがないなら、年内の米ドル安・円高は150円を大きく下回らない程度にとどまり、逆に米ドル高・円安となっても163円を大きく上回らない程度にとどまることになるだろうか。

消費税減税を巡る動向がさらなる円安または円高の行方を左右か

過去1年余りの米ドル/円は、日米金利差縮小への反応が鈍く、日本の財政規律への懸念を受けた円売りの影響とされる円安が続いた(図表3参照)。この関係が変わらないなら、163円を超えて円安が広がるか、逆に152円よりも円高に向かうかは、やはり日本の財政規律への懸念が鍵を握ることになるだろう。

【図表3】米ドル/円と日10年債利回り(2025年1月~)
出所:LSEG社データよりマネックス証券が作成

ベッセント米財務長官から、「日本はリフレ政策をやめるべき」との内政干渉とも言えそうな異例の要請があったが、こうしたことを受けて秋の臨時国会における最大の焦点、消費税減税を巡る動向が財政規律維持の試金石になるとともに、さらなる円安、または円高の行方も左右することになるのではないか。