3年配当成長率が30% 以上かつセクター内で予想配当利回りがトップの銘柄をピックアッ プ
直近の国内株式市場は、グローバルな金利上昇や中東情勢の緊迫化への懸念などを背景に、軟調な展開となっています。こうしたなか、9月は462銘柄が株主優待の権利確定を迎えます。選択肢が多いからこそ、優待内容だけでなく、株主還元や企業業績にも目を向けたいところです。今回は、9月に権利確定を迎える銘柄のなかから、以下の条件で5銘柄をピックアップしました。
<スクリーニング条件>
・9月に株主優待の権利確定を迎える462銘柄
・462銘柄のうち、銘柄数の多かった「小売業、情報・通信業、卸売業、食料品、サービス業」の5業種
・過去3年間の配当成長率(年率)が30%以上
・各業種のなかで、直近の予想配当利回りが最も高い銘柄
なかでも注目したいのが、あじかん(2907)とフジ・メディア・ホールディングス(4676)です。あじかんの2027年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比3.6%増となったほか、前年同期に赤字だった営業利益、経常利益はいずれも黒字へ転換しました。鶏卵価格が会社想定をやや下回ったことや、加工費の低減、経費抑制などが利益改善に寄与し、会社は上期の営業利益予想を従来の3.5億円から5.5億円へ、経常利益予想を4億円から6.5億円へ上方修正しています。通期予想は据え置かれているものの、原材料高が続く食品業界において、収益性の改善が確認できる点は注目されます。なお、9月末の株主優待では、500株以上を半年以上継続保有する株主を対象に自社製品が贈呈されます。
一方、フジ・メディア・ホールディングスの2027年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比28.2%増の1488億円となり、営業損益も前年同期の127億円の赤字から160億円の黒字へ大幅に改善しました。地上波テレビの広告収入が回復したほか、FODの課金収入や配信権販売、アニメ関連収入の増加などが寄与しています。前年同期の落ち込みからの反動という側面には注意が必要ですが、メディア・コンテンツ事業の収益回復が実際の業績にも表れ始めています。また、同社は政策保有株式の縮減や株主還元の強化など、資本効率の改善にも取り組んでおり、業績回復と企業改革の双方が今後の注目点となりそうです。9月末には100株以上を保有する株主を対象に、オリジナル手帳が贈呈されます。
株主優待は投資先を知るきっかけの一つですが、優待内容だけでなく、株主還元の持続性や、その企業が安定して利益を生み出せるかをあわせて確認することも重要です。9月は権利確定銘柄の選択肢が特に多いだけに、足元の業績や成長性にも目を向けながら、銘柄を選んでみてはいかがでしょうか。2026年9月末基準の株主優待などの権利付き最終日は、9月28日です。

