モトリーフール米国本社 – 2026年9月15日 投稿記事より
AIを巡る投資テーマは半導体に限った話ではありません。このトレンドを技術面で支えるためには、膨大な規模の物理インフラが必要となります。多くの企業は、高負荷のワークロードを処理できるデータセンターの構築を急いでいます。このような変化の中で、まだ注目度が低い以下の3社が恩恵を受ける可能性があります。
1. サイファー・デジタル、5.3GWのAIデータセンター開発で成長加速
サイファー・デジタル[CIFR]は、AIデータセンター構築を大規模に手掛けています。サイファーのコロケーション(co-location)ビジネスモデルでは、データセンター用地の開発と電力供給の確保を同社が担い、テナントのハイパースケーラー企業が自前でチップを持ち込む形となっています。
この戦略により、各データセンターにおける同社の間接費が軽減する一方、年間契約額はネオクラウド事業者が獲得している水準に比べて低くなります。ネオクラウド事業者のような価格設定はできなくとも、同社はテナントから長期契約に基づく高水準の年間収益を得ています。そして、同社は急成長を遂げています。
例えば、同社は年間の純営業利益が今期の9,700万ドルから来期は6億8,600万ドルに急増すると見込んでいます。また、同社はテナントと10~15年の長期契約を結ぶ傾向にあり、それが安定的で予測可能なキャッシュフローをもたらしています。
現在開発中の案件を含めると、サイファー・デジタルは現在、5.3GW相当のポートフォリオを擁しており、この中には、最近確保したサンアントニオ近郊の900メガワット(MW)規模のデータセンター用地に関するオプションも含まれます。さらに同社は最近、複数の施設にまたがる天然ガスパイプラインの開発にも着手しました。この施策により、同社のポートフォリオに最大2.5GWの発電容量が新たに加わる可能性があります。この施策を発表するプレスリリースの中で、タイラー・ペイジCEOは、この取り組みによって「大規模な新規容量を早期に利用可能にできる可能性がある」と述べました。
AIインフラ構築が拡大し続けるなか、サイファー・デジタルのような企業の価値は一段と高まると思われます。
2. スターリング・インフラストラクチャー、Eインフラ事業が成長の原動力
データセンターはAIにとって重要なテーマですが、テック大手がそれらを利用するためには、まずデータセンター施設が建設される必要があります。スターリング・インフラストラクチャー[STRL]は、AIデータセンター建設を手掛ける大手企業であり、第2四半期の売上高は前年同期比で90%急増しました。
その主なけん引役となったのが、データセンター事業を含むe-インフラストラクチャー・セグメントです。同セグメントの売上高は前年同期比約3倍増となり、同社はこの分野でより迅速に市場シェアを拡大すべく買収を行っています。例えば、2026年6月に買収したストーン・リッジ・コントラクティングはデータセンター建設に直接関わっています。そして、同社が同業他社を次々と傘下に収めるほど、残る同業他社が勢力を拡大することはいっそう難しくなります。
Eインフラストラクチャーは、同社の他のセグメントよりも高い利益率が見込めるビジネスです。そのため同社は、輸送関連プロジェクトからe-インフラストラクチャーへ、一部の経営資源を振り向けています。
また、同社が43億ドルもの受注残を抱えているのはe-インフラストラクチャー・セグメントの存在によるところが大きく、この受注残は同社の時価総額の4分の1強に相当します。第2四半期の決算発表資料に記載された未契約だが成約確度の高い案件を含めると、将来見込まれる売上高は総額70億ドル以上に上ります。
3. コンフォート・システムズUSA、AIインフラ需要が成長と増配を後押し
コンフォート・システムズUSA[FIX]は、データセンターにとって重要なHVAC(暖房・換気・空調)ソリューションを専門に手掛けています。同社は買収を軸とする成長モデルを通じて150の都市で200以上の拠点を築いています。
AIインフラプロジェクトの拡大に伴い、同社の受注残は大きく増加してきました。第2四半期末の受注残は141億ドルと、2025年末の119億ドル、2024年末の僅か60億ドルを大きく上回っており、同社がいかに急成長しているかを示しています。
同社の売上高の半分以上はテック業界からもたらされており、AIインフラ構築が加速するにつれ、その比率はさらに拡大するでしょう。また、新規建設が売上高の半分以上を占めていますが、より多くのプロジェクトが完工するにつれ、継続的な保守サービスがより高い収益をもたらすようになる可能性があります。
また、同社は高い利益を上げており、それによって経営陣は積極的な増配を実施しています。同社は第2四半期の配当を前年同期比で12.5%引き上げ、旺盛な需要に対応しながら最終利益を伸ばせることを証明しました。
こうした持続可能性により、同社がさらに買収を行い、新規プロジェクトへの取り組みを進め、長期的な成長要因を収益に結びつけることが可能となります。この銘柄は、財務基盤の健全性と高い成長率を兼ね備えています。
免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Marc Gubertiは、サイファー・デジタルの株式を保有しています。モトリーフール米国本社は、コンフォート・システムズUSA、スターリング・インフラストラクチャーの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は情報開示ポリシーを定めています。

