ホームデポ[HD]、2027年1月通期のガイダンスは据え置き
2026年5-7月期(第2四半期)決算
ホームセンター事業で世界最大のホームデポ[HD]が発表した2026年5-7月期(第2四半期)決算は売上高が前年同期比6%増の478億6100万ドル、純利益が5%増の47億6600万ドルでした。非GAAP(GAAP=米国会計基準)ベースの調整後EPS(1株当たり利益)は4.92ドルとなり、LSEG(ロンドン証券取引所)がまとめた市場予想の4.734ドルを3.9%上回っています。
既存店売上高は1.7%増(米国内は1.3%増)となり、市場予想の0.9%増を大幅に上回りました。リチャード・マクフェイル最高財務責任者(CFO)が「住宅市場が凍結したような状態」と表現するように、住宅ローン金利の高止まりや経済的な不確実性が逆風となっていますが、着実にシェアを拡大しています。
市場別では、DIYで店舗を利用する一般消費者は依然としてインフレや燃料費の高騰に懸念を抱いており、大規模なリフォームプロジェクトには慎重な姿勢を崩していませんが、小規模なリフォームへの関心は高く、これが業績の上振れにつながりました。さらにマクロ経済の影響を受けにくいプロの顧客の取り込みに重点を置いたことも奏功しています。
マクフェイルCFOは2026年5-7月期決算の内容について「業績は我々の予想を上回った」とコメントした上で、「顧客はより小規模なプロジェクトへの関与を続けており、需要は広範に及ぶ」との見方を示しています。
ガイダンス
決算発表時のガイダンスでは2027年1月通期の売上高増加率を2.5-4.5%、既存店売上高の増加率を0-2.0%、粗利益率を33.1%、調整後営業利益率を12.8-13.0%、調整後EPSの伸び率を0-4.0%と予想し、2026年5月に発表した内容を据え置きました。マクフェイルCFOは市場の不確実性の高まりを据え置きの理由に挙げています。
キーサイト・テクノロジーズ[KEYS]純利益が2.1倍に急増
2026年5-7月期(第3四半期)決算
電子計測器メーカーのキーサイト・テクノロジーズ[KEYS]が発表した2026年5-7月期(第3四半期)決算は売上高が前年同期比37%増の18億4600万ドル、純利益が2.1倍の3億9700万ドルでした。非GAAPベースのEPS(1株当たり利益)は3.07ドルとなり、LSEGがまとめた市場予想の2.475ドルを24.0%上回っています。
事業別では通信や航空宇宙・防衛などのセクターを対象とするコミュニケーション・ソリューション部門が好調で、売上高が43%増の13億4500万ドル、営業利益が1.9倍の4億5800万ドルに急増しました。半導体や自動車、エネルギーなどのセクターを対象とする電子産業ソリューション部門は売上高が21%増の5億100万ドル、営業利益が68%増の1億5500万ドルとこちらも大きく伸びています。
企業が人工知能(AI)インフラの構築や次世代通信技術の開発を加速させる中、複雑化するエンジニアリング課題を解決するための検査ソリューションへの需要が急激に高まったとみられています。
ガイダンス
決算発表時に示したガイダンスでは、2026年8-10月期決算の売上高を19億3000万ドル-19億5000万ドル、非GAAPベースのEPSを3.34ドル-3.40ドルと予想しています。LSEGの市場コンセンサス予想では売上高が18億2800万ドル、非GAAPベースのEPSが2.772ドルで、ともにコンセンサス予想を上回っています。
アプライド・マテリアルズ[AMAT]、売上高と営業利益が過去最高
2026年5-7月期(第3四半期)決算
半導体製造装置の世界大手、アプライド・マテリアルズ[AMAT]が発表した2026年5-7月期(第3四半期)決算は売上高が前年同期比25%増の91億1500万ドル、純利益が43%増の25億3800万ドルでした。調整後のEPS(1株当たり利益)は3.50ドルとなり、LSEGがまとめた市場予想の3.395ドルを3.1%上回っています。
売上高と営業利益はともに四半期ベースの過去最高を更新しました。人工知能(AI)が世界で急速に普及する中、最先端の半導体製造に必要な材料エンジニアリング・ソリューションへの需要が拡大し、業績を押し上げました。特にAIインフラの構築を支える高帯域幅メモリー(HBM)向けのDRAMや先端ロジック、高度パッケージングといった分野が堅調です。
セグメント別では半導体製造装置を主軸とする半導体システム部門が好調で、売上高が27%増の70億4000万ドル、営業利益が45%増の26億5700万ドル。売上比率はDRAM関連が26%と前年同期の22%から上昇し、業績のけん引役となっています。製造装置の最適化や生産性の向上を図る保守・サービス部門は売上高が22%増の17億8100万ドル、営業利益が34%増の5億3600万ドルとこちらも2桁の増収増益です。
次世代の研究開発拠点「EPICセンター」にはサムスン電子、ブロードコム[AVGO]が参画
ゲイリー・ディッカーソン社長兼最高経営責任者(CEO)は「記録的な四半期業績を達成した」と説明し、2026年通年の半導体システム部門の売上高見通しをさらに引き上げる考えを明らかにしました。また、顧客の需要見通しを踏まえ、「2027年も力強い成長の年になる」と予想しています。
半導体プロセスを産学で共同開発する次世代の研究開発拠点、EPICセンターには2026年2月にサムスン電子、5月にはブロードコム[AVGO]が参画したと発表しています。アプライド・マテリアルズは2026年秋の稼働を目指すと明らかにしており、プロジェクトが実現に向けて大きく前進しているようです。
さらに世界的なAIインフラの構築を支援するためシンガポールでの製造・研究拠点を拡大する方針です。5億ドルを投じた新施設の稼働によりクリーンルーム容量は2倍以上に増加しました。
ガイダンス
決算発表時のガイダンスでは2026年8-10月期の売上高を97億5000万-107億5000万ドル、非GAAPのEPSを3.82-4.22ドルと予想しました。ともに中間値ではアナリストの予想を上回っています。
ヌー・ホールディングス[NU]、純利益が初めて10億ドル突破
2026年4-6月期決算
中南米最大のデジタルバンク「ヌーバンク」を運営するヌー・ホールディングス[NU]が発表した2026年4-6月期決算は経常収益が前年同期比50%増の55億1300万ドル、純利益が66%増の10億6600万ドルとなりました。EPS(1株当たり利益)は0.216ドルで、LSEGがまとめた市場予想の0.2026ドルを6.6%上回っています。
四半期ベースで純利益が10億ドルの大台に乗るのは今回が初めてです。経常収益は50億ドルを突破し、こちらも過去最高を更新しています。
顧客数が累計1億3900万人に達する
業容の拡大が好業績につながりました。2026年4-6月期には顧客数が約400万人増え、累計で1億3900万人に達しています。国別ではお膝元のブラジルが1億1800万人と突出しており、メキシコが1580万人、コロンビアが500万人強です。
また、実際に取引があるアクティブ顧客1人当たりの平均収入は22%増の17.1ドルに伸びており、顧客層の拡大と顧客1人当たりの取引の増加が経常収益の急拡大につながっています。経常収益の内訳は、金利収入・金融商品収益が52%増の47億6100万ドル、手数料収入が39%増の7億5300万ドルとともに好調でした。
好業績の背景にはテクノロジーを優先する経営方針もあるようです。自社開発の人工知能(AI)モデル「NuFormer」は膨大な取引データを学習しており、与信判断やカスタマーサービスの適正化に活用されています。
メキシコ最大のデジタルバンクに
一方、最近の動きとしては、メキシコで正式な銀行免許を取得しました。2026年8月にはクレジットを中心とするフィンテック企業からフルスケールの金融機関へと転身し、一躍メキシコ最大のデジタルバンクとなっています。
メキシコ事業では顧客1人当たりの平均収入が12.3ドルに達しています。ブラジルが同程度の普及率だった2020年当時の5.6ドルの2倍以上の水準で、収益性の高さが際立っています。
ファブリネット[FN]、売上高と純利益が四半期の過去最高
2026年4-6月期(第4四半期)決算
精密光学・電子機器の製造受託サービス(EMS)を手掛けるファブリネット[FN]が発表した2026年4-6月期(第4四半期)決算は、売上高が前年同期比45%増の13億1600万ドル、純利益が60%増の1億3900万ドルとなりました。非GAAPベースのEPS(1株当たり利益)は4.10ドルで、LSEGがまとめた市場予想の3.816ドルを7.4%上回っています。
売上高と純利益はともに四半期ベースの過去最高を更新する異例の成長を遂げました。企業が人工知能(AI)を活用したインフラ構築を加速させる中、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)やデータセンター間接続製品への需要が急激に増加しています。実際にデータセンター部門の売上高は前年同期比68%増の6億6900万ドルに達し、売上高比率は前年同期の44%から51%に上昇しました。
多様な事業構造が好業績につながる
通信業界や企業ネットワークで利用される製品を提供する通信インフラ部門は売上高が40%増の4億1300万ドル、自動車・産業・その他部門は売上高が8%増の2億3400万ドルとともに成長しています。
ファブリネットは、光学通信コンポーネント、自動車部品、医療機器など複雑で高度な技術を要する製品を製造するメーカーに対し、精密な光学パッケージングや電子機器の製造・組み立てサービスを提供しています。今回の好業績について、シーマス・グレイディ最高経営責任者(CEO)は「特定の製品や顧客に依存することなく、複数の市場における広範な顧客からの需要が高まった結果」と述べ、多様な事業構造の強みを強調しています。
2026年6月通期決算およびガイダンス
2026年6月通期決算は売上高が前年比36%増の46億4100万ドル、純利益が42%増の4億7300万ドル、非GAAPベースのEPSが14.09ドルで、LSEGがまとめた市場予想を2.2%上回っています。
決算発表時のガイダンスでは2026年7-9月期の売上高を13億7500万-14億2500万ドル、非GAAPのEPSを4.10-4.25ドルと予想しました。LSEGがまとめた市場予想は売上高が13億2100万ドル、非GAAPのEPSが3.998ドルで、ガイダンスが市場予想を上回っています。

