TOPIXは史上最高値更新。日銀の利上げペース加速の観測などが好感されているようですが、日経平均は8月大きくリバウンドしてきたとはいえ、まだ高値奪還には距離がありますね。半導体銘柄の寄与度が高い日経平均は韓国KOSPIの急落に振り回された側面も大きかったのですが、若き天才投資家(24歳)レオポルド・アッシェンブレンナー氏のファンドの失敗による半導体セクターの急落が影響したとの指摘もあります。
レオポルド・アッシェンブレンナー氏が設立したAI特化型ヘッジファンドは、AI株集中投資で莫大な利益をたたき出していたことで、XなどSNSでも彼のポートフォリオが公開され、それをまねて投資した個人も多かったようです。私もそのロジックを参考に銘柄ウォッチしていました。
OpenAI研究員だった彼は、「AIを進化させるために絶対に必要なインフラ=(サプライチェーン)」への投資が来ると読みTSMC、マイクロン、サンディスク、オラクル、ブロードコムなどなど、この半導体相場で猛烈に上昇した銘柄群を保有、2026年上半期時点での年間リターンは手数料控除後で約270%~439%プラスという、通常のヘッジファンドではあり得ない爆発的な数字を叩き出しました。「AIのノストラダムス」とまで称され神格化されたレオポルド氏ですが、この驚異的パフォーマンスの裏側にあったのがレバレッジ。
韓国市場で社会問題となったサムスン電子とSKハイニックスの単一銘柄レバレッジETFのレバレッジは2倍でしたが、レオポルド氏のファンドのレバレッジ比率は、ピーク時でおよそ4倍にも膨張、その規模は約450億ドルと報じられています。日本円にすると6~7兆円ですよ。とてつもないリスクを取っていたのです。
これが逆流したのが7月。韓国市場ではレバレッジ型単一銘柄ETFがあまりに過熱、規制が入るなどしたことからメモリ相場が急落、この影響は日本の半導体相場にも大きな影響を及ぼしましたが、米国の半導体銘柄にも大きな下落をもたらしました。この下落の影響を受け、レオポルド氏のファンドの資産価値はわずか1ヶ月で約67%下落したとされています。
7月30日に大手ヘッジファンド「シタデル」が、レオポルド氏のファンドが保有していた約160億ドル(約2兆5000億円)規模の上場株ポートフォリオの大部分を一括(ブロック取引)で買収したことで、レオポルドファンドの保有銘柄のレバレッジ解消にともなう市場のアンワインドが止まった、と推察されます。
2026年上半期の半導体相場は過剰なレバレッジが演出した上昇、下落だったといえそうですが、AI普及の過程でこのセクターへの投資は続くでしょうから、長期的には上昇していくと思いますが、一度壊れた市場が正常な軌道を描くには少しばかり時間が必要かもしれません。

