モトリーフール米国本社、2021年7月11日投稿記事より

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(NASDAQ:ZM)は、年初来から3桁の売上高成長を遂げています。

しかし、パンデミックから1年以上が経過した今、いわゆる「ブーム」は終わりを迎えています。

企業価値(時価総額から現金および同等物を差し引いたもの)は、2020年初期の200億ドル未満と比較して1,100億ドルとなりました。

2030年までに企業価値1兆ドルに到達するには、10倍の利益、または年平均成長率約26%を達成しなければいけません。

到底不可能な数字にも見えますが、ズーム株が今後10年で新たに10倍の利益をもたらす可能性はゼロではありません。

数値上は割高に見えるが

株価は2020年秋に達した最高値から34%減となっていますが、過去12か月のフリーキャッシュフローの73倍、2021年予想PSR(株価売上高倍率)28倍で取引されています。

それだけではなく、ズーム株は世界のビデオ会議サービスの年間総支出より何倍も高い価値で取引されています。

ビデオ通信の世界的な支出は年間500億ドル程度に達することが予想されていますが、この予想は2026年までのものであり、今すぐではありません。

では、割高を理由にズーム株への投資を避けるべきでしょうか?

一般的に、テクノロジーのリーダーとなると、株価は業界の年間支出よりも何倍も高く評価されます。

事業評価は、将来の期待利益、当該利益の期待成長率、およびそれらが生成される可能性の程度を使用して計算されるからです。

たとえば、グーグルの親会社、アルファベットの時価総額は1.68兆ドルですが、2021年はグローバルデジタル広告(グーグルの総売上高の80%)の市場規模は4,550億ドルになることが予想されています。

重要なのは、ズームのバリュエーションが業界よりもはるかに大きいという理由だけで、投資を避けることはすべきでは無いということです。

電気通信業界は、年間1.5兆ドルの市場規模と言われています。

ズームが機能を拡張し続けることができれば、この巨大な市場の一部を今後10年で大きく動かすことができるでしょう。

巨額の現金

では、ズームは本当にこの野心的とも言える計画を達成することができるのでしょうか。

現状、中核のビデオ会議サービスは、パンデミック緩和の影響で減速していると言わざるを得ません。

同社の2021年の売上高成長率は約50%になると予想されています。

これは、2022年度第1四半期に記録された売上高成長率191%と比較すると急ブレーキと言えるでしょう。

ただし、ズームはクラウドベースのソフトウェアサービスであり、通信サービスの定義内に収まらないことに注意しなければいけません。

ズームは、「KitesGmbH」と呼ばれるリアルタイムのマシンベースの翻訳スタートアップの買収を最近発表しました。

このように、ズームには事業を拡大していこうという柔軟性があります。

また、従来の電気通信業界が提供するものよりも柔軟なシステムを提供するために、企業向けのズーム電話サービスを推進しています。

さらに、ズームの現金および同等物は、46.9億ドルとなっており、負債はゼロです。

ズームは四半期ごとに巨額の現金を生み出しており、第1四半期のフリーキャッシュフローマージンは47%となり、事業として必要な額を超える4億5,400万ドルの追加現金がありました。

成長するビデオ会議市場、クラウドコンピューティング、そして巨額の現金を保有していることから、ズームが 2030年まで年平均約26%の成長を達成できたとしても驚くべきことではありません。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者John Ballardと彼の顧客は、アルファベット(C株)、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ株を保有し、推奨しています。