モトリーフール米国本社、2021年5月20日投稿記事より

ベテラン投資家に投資で大きな富を生み出す秘訣を尋ねると、何回も成功することではなく、むしろ一握りの銘柄で並外れた大成功を収めることだという意見で共通しています。

革新的な企業を見極める先見性を持ち、自らの信念を長期にわたって貫き通すことは、経済的自由を手に入れる最も簡単な方法の1つです。

アップルやアマゾンもかつては、他社との差別化に奮闘する多くの成長企業の中の1社でした。

今でも、革新をもたらす企業は数えきれないほどありますが、問題は、将来的に1兆ドルクラブに入るポテンシャルを持つ銘柄をどうやって見つけるかです。

ここでは、1兆ドルクラブ入りに向けて既に道半ばまで来ている企業ではなく、足元の時価総額が2,000億ドル未満で、2035年までに1兆ドルに成長する可能性のある、真の革新的企業4社に焦点を当てます。

シー・リミテッド:執筆時点の時価総額1,140億ドル

シンガポールに本社を置くシー・リミテッド(NYSE:SE)は、3つの事業セグメントがいずれも、今後の成長において重要な役割を果たすとみられます。

EBITDAの大部分を占めるゲーム事業では、パンデミックによるステイホームのおかげで、ユーザー数は2020年に前年比72%増の6億1,060万人、そのうち課金ユーザーは同120%増の7,310万人と急増しました。

ゲーム事業も長期的に成長が見込まれますが、同社の成長に最も大きく貢献するとみられるのが、東南アジアで最もダウンロードされているショッピングアプリ「ショッピー」を展開するeコマース事業です。

ショッピーの2020年のオーダー件数は前年比133%増の28億件、流通取引総額(GMV)は前年の2倍となる354億ドルでした。

同社はさらに、ミドルクラス層が急増している新興国をターゲットに市場拡大を図っており、今後も高成長が続くと予想されます。

3つ目はデジタル金融サービス事業で、有料のモバイル決済サービスの利用者数は昨年2,300万人を上回りました。

同社が事業を展開している地域の中には銀行などの金融サービスが十分に普及していない国もあり、同事業も急成長が見込まれます。

2024年までに売上高は4倍以上になると予想されており、将来性は無限に広がっています。

セールスフォース・ドットコム:同1,980億ドル

顧客管理(CRM)ソフトウェアは、顧客情報の記録や商品/サービスの管理といったシンプルな処理から、オンラインでのマーケティング活動の管理、新たな商品/サービスを購入する可能性が高い顧客の予測などにも活用されています。

最近ではCRMソフトの活用が小売業界以外にも拡大しており、市場規模は2桁成長が続いています。

セールスフォース・ドットコム(NYSE:CRM)は紛れもなくCRMソリューションのリーダーであり、調査会社IDCの推定によれば、同社は2020年上半期に世界のCRMソリューション売上の19.8%を占めたとみられます。

これは世界第2位~第5位の4社の合計シェアをも上回る数値で、セールスフォースの牙城を崩すのは極めて困難と思われます。

その上、現在進めている、ビジネスコミュニケーションプラットフォームのスラック・テクノロジーズの買収が完了すれば、スラックのプラットフォームを足掛かりにセールスフォースのCRMを中小企業に拡販できるようになります。

2021年1月期の売上高213億ドルに対し、マーク・ベニオフCEOは、5年後には年間売上高が500億ドルを上回るとの見通しを示しています。

これは年率で約20%の成長であり、このペースが続けば時価総額1兆ドルも夢ではありません。

エアビーアンドビー:同810億ドル

民泊仲介サイト大手エアビーアンドビー(NASDAQ:ABNB)は、確率は低いかもしれませんが大化けする可能性を秘めています。

同社は旅行・ホテル業界に大変革をもたらしており、獲得可能な最大市場規模(TAM)は計り知れません。

同社のサイトを利用するホスト(宿泊施設の提供者)は世界全体で約400万人に上り、予約数は2016年の5,200万件から2019年は2億7,200万件と、5倍に増加しました。

米国だけでも1億3,000万以上の世帯があり、世界では10億以上の世帯があると思われることから、市場を拡大するチャンスは広がっています。

しかも、エアビーは現状に満足して何もせずにいるわけではありません。

例えば、「エクスペリエンス」は、現地の人がホストとなってゲストにローカルな「体験」を提供するサービスで、エアビーにとって新たな収入源となり、また忘れられない体験をしたゲストが再びエアビーを利用するという好循環が生まれます。

ウォール街は、同社の売上高が、パンデミックの影響を受けた2020年の34億ドルから、2024年は104億ドルへ3倍以上になると予想しており、今後も20%以上の成長が続く可能性があります。

スクエア:同920億ドル

フィンテック企業のスクエア(NYSE:SQ)の主力事業は小売企業向けのサービスで、POS(販売時点情報管理)端末、分析ツール、融資といったサービスを提供しています。

売上高の大半は決済総額(GPV)に基づく加盟店からの手数料収入であり、GPVは2012年から2019年にかけて年率49%のペースで成長して1,060億ドルを上回りました。

最近ではスクエアのネットワークに加盟する大手小売企業が増えており、2021年第1四半期にはGPVの61%を年間GPVが12万5,000ドル以上の企業が占め、この割合は2019年第1四半期から9%ポイント上昇しました。

スクエアにとって大手企業の加盟は粗利益の増加につながります。

さらに市場の注目を集めているのはユーザー間のデジタル決済プラットフォーム「キャッシュアップ」で、月間アクティブユーザー数は3,600万人と、3年間で5倍以上に増加しています。

2020年末時点でキャッシュアップのユーザー1人当たりの粗利益は41ドルであり、これに対して新規ユーザー1人の獲得に費やした費用は5ドル未満でした。

2021年第1四半期にはキャッシュアップ事業が、粗利益への貢献度で小売企業向け事業を上回る見通しです。

キャッシュアップは加盟店からの手数料、銀行振替手数料、投資手数料、そしてビットコイン取引手数料など、さまざまな形で収入をもたらします。

今後もキャッシュアップ事業が牽引し、2035年にかけてスクエアの売上高は2~3年ごとに倍増する可能性もあります。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Sean Williamsは、アマゾン株、スクエア株を保有しています。モトリーフール米国本社は、エアビーアンドビー株、アップル株、ビットコイン、セールスフォース株、スラック・テクノロジーズ株、スクエア株、アマゾン株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株のオプションを推奨しています(アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール、アップル株の2023年3月120ドルのロング・コール、アップル株の2023年3月130ドルのショート・コール)。