モトリーフール米国本社、2021年5月17日投稿記事より

ここ数週間はグロース株とモメンタム株が株価を大きく下げましたが、これは長期的に考えればチャンスだという見方もできます。

しかし、ハイリスクな人気株についても、同じことが言えるでしょうか?

お買い得なバリュー株と考えていいのか、それともバリュートラップとみて避けるべきでしょうか?

以下では、ウォール街の12カ月後コンセンサス目標株価によると138%~216%の上値余地を秘めている注目の5銘柄を紹介します。

プラグ・パワー:上値余地138%

燃料電池メーカーのプラグ・パワー(NASDAQ:PLUG)は1月下旬につけた最高値の75ドルから執筆時点で約70%下落しましたが、ウォール街のアナリストは目標株価を52ドルに設定しています。

だとすれば、5月13日終値で計算すると、138%の上値余地があることになります。

今年1月の1週間で2社と大型提携を結び、株価は急騰しました。

SKグループが同社株の10%を取得するとともに自動車用水素燃料電池の開発と韓国での水素ステーション整備で協力すると発表。数日後にはルノーが欧州の小型商用車市場をターゲットに同社と提携しました。

その一方で不安材料も多く、3月には会計処理に誤りがあったとして過去数年分の財務諸表を修正し、株価は急落しました。

株価回復のカギを握るとみられるのは、最近発表した中期ガイダンス達成の成否です。

ガイダンスでは、2021年予想で4億7,500万ドルの総収入は2024年までにその3倍を超える17億ドルに達するとされています。

その通りになるとすれば、ウォール街の株価予想が当たる可能性は十分にあると言えるでしょう。

ライオット・ブロックチェーン:上値余地188%

仮想通貨マイニングのライオット・ブロックチェーン(NASDAQ:RIOT)は52週高値から70%以上下落しており、ウォール街の目標株価64ドルには188%の上値余地があります。

マイニングとは高性能コンピュータを使って複雑な数式を解き、新しい「ブロック」を生成することで、その報酬として仮想通貨が得られます。

同社はビットコイン(CRYPTO:BTC)のマイニングに特化しており、専用機「アントマイナー」の稼働台数は2022年末に8万1,100台を超える見通しです。

ビットコインが値を上げれば恩恵を受けますが、大きな不安材料として参入障壁が実質的にないこと、そしてビットコインのブロック報酬が2年ごとに半減していることが挙げられます。

業績が自社の革新性でなくビットコインの値動きに依存していることも問題で、同社のような仮想通貨マイニング会社は、ビットコインに投資する手段として最も望ましくないという見方もされています。

バイオナノ・ジェノミクス:上値余地216%

ゲノム解析用計測機器メーカーのバイオナノ・ジェノミクス(NASDAQ:BNGO)の12カ月後コンセンサス目標株価は13.92ドルで、これは5月13日終値の4.41ドルより216%高い水準です。

同社は光学ゲノムマッピング(OGM)システム「サファイア」の開発で株価が急騰しました。

昨年、同社はサファイアがパシフィック・バイオサイエンシズのOGMシステムを性能とコスト効率の両面で上回ることを示しました。

その1カ月後には、自閉症スペクトラム障害(ASD)のリスク遺伝子3種を特定したという研究結果を発表しています。

これにより、さまざまな難病の新薬開発に役立つ遺伝子異常の解明がサファイアによって実現するかもしれない、という期待感が生まれました。

一方で、サファイアが米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けるのはおそらく数年先で、第三者へのライセンス付与では大きな収入は見込めそうにありません。

第1四半期野売上高は317万ドルにすぎず、1,000万ドル近い損失を出しています。

ただし、3月末時点で3億6,200万ドルのキャッシュを保有しており、したがって赤字が続くとしても、かなり先まで事業を存続できそうです。

現時点では、サファイアの長期的成功に大きく左右されるハイリスク銘柄と言えるでしょう。

マラソン・デジタル・ホールディングス:上値余地154%

仮想通貨マイニングのマラソン・デジタル・ホールディングス(NASDAQ:MARA)は今年初めまでの1年間で11,000%の株価上昇を記録しましたが、最高値をつけてから66%下落しています。

しかし、ウォール街は12カ月後には50ドルまで値を戻すと予想しており、これに基づけば上値余地は154%となります。

ビットコインの値上がりで恩恵を受けたのはライオット・ブロックチェーンと同じですが、大きな違いとして、同社は今年1月に1億5,000万ドルをビットコインに直接投資しました。

ビットコイン価格は当時3万1,168ドルで、これが6万4,000ドルを超えて1億5,000万ドル超の未実現利益が発生しましたが、ここ数週間は値を下げています。

ライオットと同様、最も懸念される点は、業績が自社の革新性でなく、ビットコインという外部要因に大きく依存していることです。

マイニング専用機のフル稼働見込み台数がライオットより約2万2,000台多く、ビットコインを5,292BTC保有する同社ですが、ビットコインが長期的な弱気相場に入るとすれば低迷は避けられそうにありません。

ノババックス:上値余地138%

バイオ医薬品のノババックス(NASDAQ:NVAX)は52週高値の約332ドルから5月13日終値で121ドルへと大きく値を下げましたが、ウォール街は回復を見込んでいます。

12カ月後コンセンサス目標株価は288ドルで、上値余地は138%という計算になります。

株価の乱高下は、新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの開発状況と結びついています。

同社のワクチン候補「NVX-CoV2373」は英国でのフェーズ3臨床試験で原種について96.4%、英国変異種について86.3%の効果を示し、米国、英国、欧州で承認される可能性は非常に高いとみられています。

問題は供給体制整備の遅れで、緊急使用許可(EUA)申請は第2四半期でなく第3四半期にずれ込む見通しとなりました。

それ以上に深刻なのは、原材料不足によって第4四半期になってもワクチンを量産できない可能性があり、最大の収益機会を逃しかねないことです。

英国での臨床試験データによるとワクチンの質は高そうですが、先進国でどれほど供給できるかは現状不透明です。

株価が反発するとしても、288ドルは極めて高い目標と言えるかもしれません。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Sean Williamsは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、ビットコインを保有し、推奨しています。