モトリーフール米国本社、2021年4月20日投稿記事より

人工知能(AI)は、インターネットと同じくらい重要な変革をもたらす可能性があります。コンピュータは思考することができず、多くの点で人間より劣っていますが、コンピュータが本当に得意としているのは、大量のデータに価値を見出すことです。

例えば、ジェームズ・シモンズと同氏が率いるヘッジファンドのルネッサンス・テクノロジーズは、30年間にわたり、株式市場で年平均66%のリターンを上げました。

数学者であるシモンズは定性分析を行いませんでしたが、コンピュータを使用して市場価格の非効率性を見つけることができました。

これはAIを使用しているわけではありませんが、データ分析が驚くべき成功につながり得ることを示しています。

上場するAI企業は増えていますが、そのうちのモホーク・グループ・ホールディングス(NASDAQ:MWK)とアップスタート(NASDAQ:UPST)について、投資候補先としての可能性を見てみたいと思います。

AIを活用し消費財を販売するモホーク・グループ

モホーク・グループは時価総額10億ドル未満の小企業であり、オンライン小売業におけるAI技術活用のアーリーアダプター(早期導入企業)です。

同社のプラットフォームはArtificial Intelligence Mohawk E-commerce Engine、略してAIMEE(エイミー)と呼ばれており、同社はこれを使用して投資機会を見つけています。

その中には、人間にはかなり奇抜に思える投資もありますが、それがAIの魅力なのです。

ロボットは、私たちの感情、偏見、先入観など意に介しません。

その点では極めて公平であり、投入されたすべてのデータのみに基づいて判断を下します。

エイミーの提案にしたがって、モホーク・グループはコーヒー浣腸を提供するオージー・ヘルスを買収し、さらに食品をらせん状にスライスする機器を扱うスパイラライザーも買収しました。

また、トゥルウェオと同社の姿勢矯正器も傘下に収めています。

モホーク・グループはなぜこうした奇妙な消費財企業を集めているのでしょうか。

モホークのAIは、アマゾンの検索データ、オンライン評価データ、サードパーティの販売企業数、その他のデータに基づいて、投資に見合う十分な需要があると判断しているのです。

エイミーはモホークが買収すべき企業だけではなく、それらの企業がどのような新製品を発売すべきかという疑問にも答えてくれます。

また、マーケティング上の最適な選択肢や最も効率的な販売チャネルについてもAIが考えます。

モホークが投資先として本当に面白い点は、自社で消費財業界に参入するだけでなく、サードパーティの販売会社にもエイミーのライセンス使用を許可していることです。

こうした選択的なアプローチは、アマゾンがeコマースのスーパースターから他のインターネット企業に自社のクラウドアーキテクチャーを提供するテクノロジー企業に変身したことを思い起こさせます。

AIは完璧ではありませんが、このデータ主導のアプローチが競合他社に対するモホークの優位性になる可能性があります。

同社の直近四半期の売上高は前年同期比で62%増加し、すでに黒字化を達成しています。こうした素晴らしい成長と黒字化にもかかわらず同社の株価売上高倍率はわずか2.5倍です(執筆時点)。

AIで融資リスクに関する既成概念を打ち破るアップスタート

アップスタートは消費者向けに1,000ドルから5万ドルの小口融資を行うインターネット企業です。

同社は信用照会を行わないため、借り入れの申し込みをしても信用調査会社のスコア(クレジット・スコア)に影響しません。

同社の経営陣は、昔ながらのクレジット・スコアに頼るのではなく、AI技術を使用し、約1,600のデータポイントを分析することによって信用リスクを判断すると述べています。承認されたローンは、その99%が契約後24時間以内に実行されます。

アップスタート自身は融資をせず、提携銀行が代わりに融資を行い、リスクを負います。現在、同社ローンの大半(2020年は3分の2)をクロスリバーバンクが提供しています。

これまでのところ事業は好調で、融資実績は90億ドルを超えており、その融資の71%は全く人間が関与せず、完全に自動で行われました。

成功すれば、これは銀行業界を完全に変えてしまう素晴らしい事業になるでしょう。

本当にうまくいくのでしょうか。そこが肝心なところです。

アップスタートはウェブサイトで、同じ承認率の従来型の融資方法よりもデフォルト率が75%下がったと主張しており、その主張を裏付けるため、2017年にさまざまな想定デフォルト率を使用した内部調査を実施しています。

これまでのところ、顧客の銀行は満足しており、売上高は順調に伸びています。

第4四半期の決算が発表されると、同社の株価は急騰しました。売上高が前年同期比で39%増加しただけでなく、第1四半期の予想が3桁台の増収へと大幅に上方修正されたからです

AIによる巨大市場の変革

アップスタートとモホークはどちらもAIを活用して急成長している企業であり、AI技術によって巨大な市場を変革しています。

いずれの企業も、大きな成功を収めれば、初期の投資家は驚くようなリターンを得ることができるでしょう。


転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Taylor Carmichaelは、アマゾン株、モホーク・グループ・ホールディングス株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株、アップスタート・ホールディングスを保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、モホーク・グループ・ホールディングス株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株のオプションを推奨しています(2022年1月の1940ドルのショート・コール、2022年1月の1920ドルのロング・コール)。