モトリーフール米国本社、2021年4月12日投稿記事より

この数カ月、長期金利の上昇がハイテク・グロース株からバリュー株への資金シフトを後押ししています。

一部の投資家は、巣ごもり需要から大きな恩恵を受けた銘柄から、パンデミック後の世界へと視線を移し始めています。

そうした現在の市場環境においても、ある程度の株価変動を許容できる投資家にとって注目すべきグロース株3銘柄を紹介します。

ロク

動画配信プラットフォームのロク(NASDAQ:ROKU)に関する見通しに対し、筆者はかつて懐疑的でした。

動画配信の分野で先発者としての強みを確立しつつも、アマゾン、グーグル親会社のアルファベット、アップルといったハイテク大手からの厳しい競争に直面していたからです。

しかしロクは動画視聴機器の分野での他社からのリードを維持し、徐々に自社のソフトウエアプラットフォームの領域も広げ、これにより、利ざやの低いハードウエアへの依存度を下げ、売上の源泉をインターネット広告とコンテンツの配信提携へシフトしました。

このビジネスモデルのシフトが功を奏し、2020年はプラットフォーム事業が、売上の71%、粗利益の95%を占めました。

ロクの第4四半期のアクティブアカウント数は、前年同期比39%の5120万人に増加しました。

合計ストリーミング時間は170億時間と55%のアップ、ユーザー当たり平均売上は24%アップしました。

通年の売上は58%増加し17億8000万ドルに、調整後EBITDAベースの利益は319%増の1億5000万ドルとなりました。

事業の黒字化には未だ至っていませんが、赤字幅は縮小しています。

ロクの成長はパンデミック下の巣ごもり需要に負うところがあるものの、パンデミック収束後も消費者の有料テレビ放送から動画配信による視聴への乗り換えによる需要が期待できます。

アナリスト予想では今年の売上は44%増、来年は38%増となっています。

株価バリュエーションは株価売上高倍率(PSR)が19倍と割安とは言えません。

グロース株全般の株価下落の影響を受ける可能性はあるものの、動画配信サービスや新しいタイプのデジタル広告プラットフォームの長期成長に支えられ、長期的に強さを維持できる銘柄です。

バンブル

マッチングアプリのバンブル(NASDAQ:BMBL)は、今年2月に株式上場を果たしました。

「バンブル」以外にも老舗マッチングアプリ「バドゥー」を運営していますが、売上の大半はバンブルによるものです

昨年の売上は11%増加し5億4200万ドル、有料ユーザー数は22%増の250万人となりました。

利益は調整後EBITDAベースで41%増の1億4300万ドルでしたが、GAAPベースの最終損益は赤字となりました。

コロナ禍の「ソーシャル・ディスタンス」が足かせとなり、昨年は成長に鈍化がみられました。

スワイプ無制限、スーパーライクなどの機能が追加されるプレミアムサービスの売上も減少しました。

しかし今年の売上は32~34%増、調整後EBITDAは21%~24%増との業績見通しを同社は示しています。

3月に行われた第4四半期の業績コンファレンスコールでは、創業者でCEOのホイットニー・ウルフ・ハード氏は、マッチングアプリはポスト・パンデミックの回復から恩恵を得ることができると説明しました。

バンブルは女性優先のマッチングアプリですが、バンブルBFF(同性の友達探し)やバンブルBizz(仕事探し)を通してそのエコシステムを徐々に広げています。

アナリスト予想では今年の売上は33%増、赤字幅も縮小するとされています。

この予想ベースの予想PSRは10倍となっています。最大の競合であるマッチングアプリ「ティンダー」を運営するマッチグループ(NASDAQ:MTCH)の今年の売上予想は19%の増収、予想PSRは14倍です。

バオズン

中国での反トラストへの規制強化の動きは中国のハイテク・セクター全体に暗い影を落としていますが、そんな中でもeコマースプラットフォーム運営のバオズン(NASDAQ:BZUN)は輝きを失っていません。

同社はスターバックスやナイキなどの多国籍企業に対し、eコマースサイトの立ち上げ、マーケティングから注文の処理まで、中国におけるeコマースに関するサービスを幅広く提供しています。

顧客企業側は、販売やITの現地スタッフを雇うことなく中国でのビジネス展開が可能になります。

バオズンは、アリババが運営するTモール、その競合のJD.com(京東商城)などの大手ECプラットフォームに自社のサービスを統合しており、中国のeコマース分野にバランスよく投資することができます。

顧客である外国企業の中国での事業拡大から恩恵を受けることができ、また、1社に依存するリスクも回避できます。

2020年の売上は22%増加し13億6000万ドル、調整後純利益は50%増の8200万ドルとなりました。

同社サービスへの需要は貿易問題やパンデミック下であっても依然として底堅く、また、ノン・ディストリビューションモデルと呼ばれる、顧客企業がバオズンのフルフィルメント・センターを介さず直接顧客への出荷を担う方式へのシフトを進めていることで、バオズンの営業利益率は上昇しています。

アナリスト予想では今年、37%の増収、10%の増益が見込まれています。

株価バリュエーションは予想株価収益率(PER)が19倍、予想PSRが1.5倍と、勢いある中国のeコマースセクターのグロース株としては割安に評価されています。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Leo Sunは、アップル株、アマゾン株、バンブル株、JD.com株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディングス株、アマゾン株、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、アップル株、バンブル株、JD.com株、バオズン株、マッチ・グループ株、ナイキ株、スターバックス株、ナイキ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(アップル株の2023年3月120ドルのロング・コール、アップル株の2023年3月130ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール)。