モトリーフール米国本社、2021年4月25日投稿記事より

ネットフリックス(NASDAQ:NFLX)の株価は第1四半期(1-3月)決算を発表した後、下落しました。

売上高と利益に関してはアナリスト予想を上回りましたが、契約者数と第2四半期の見通しは予想を下回りました。

売上高は前年比24%増の71.6億ドルとなり、予想を2,000万ドル上回りました。

また純利益は141%増の17.1億ドル、1株あたり3.75ドルとなり、予想を0.75ドル上回りました。

有料契約者数は14%増の2億760万人となりましたが、予想していた2億970万人を下回りました。

ネットフリックスは第2四半期売上高が前年比19%増の73億ドル、有料契約者数が8%増の2億860万ドルになることを予想しています。

ただし、アナリストは売上高は20%増、契約者は11%増になると予想しています。

この減速はパンデミックが落ち着いた後に、ストリーミング市場全体で競争が激化するにつれて、ネットフリックスがより厳しい状況に直面することを示唆しています。

契約者の伸びの鈍化を値上げで補っていますが、この戦略ではより安価な競合と競争する能力を損なう可能性があります。

これらの課題に直面しているにも関わらず、ネットフリックスは最大50億ドルの大規模な自社株買戻しを始めます。

50億ドルの自社株買いは正しい選択なのか

自社株買戻しは通常、成熟した企業が事業を拡大するための新しい方法を行った後、余剰現金を使うために効果的なものです。

ネットフリックスはこれに当てはまりません。

バランスシートは統一されていませんが、投資機会が豊富な成長企業となっています。

第1四半期は84億ドルの現金及び現金同等物、6億9,200万ドルのフリーキャッシュフローを生み出しました。

しかし、それでも短期債務で6億9,900万ドル、長期債務で149億ドルあります。

ネットフリックスは総負債総額を100億ドル〜150億ドルに抑えながら、2021年は新しいコンテンツに170億ドル以上を費やす予定です。

ウォルト・ディズニー、AT&TのHBOマックス、アップル、アマゾンなどの資金力のある競合がオリジナルドラマや映画への支出を増やしており、ネットフリックスが自社株買戻しに50億ドルを割り当てるのはスムーズな動きには見えません。

ネットフリックスの株価は過去12か月で20%近く上昇しており、予想PER約40倍、予想PSR8倍で取引されています。

この数値は2021年に売上高と利益がそれぞれ19%増と71%増となることが予想される同社にとっては、それほど高いものではありません。

しかし、この自社株買いに費やされる50億ドルは、ネットフリックスの企業価値の約2%にすぎません。

つまり、自社株買戻しによってフロートが大幅に減少したり、1株あたり利益が増加したりすることはありません。

代わりに、ネットフリックスは自社株買いを利用して、過去5年で発行済み株式数が3%以上増加した自社株ベースの報酬からの希薄化を相殺できる可能性があります。

その場合、ネットフリックスに投資している方は自社株買戻しの恩恵をまったく受けません。

今ネットフリックスがすべきこと

CFOのスペンサー・ ニューマン氏は、ネットフリックスの最優先事項は依然として「事業の成長に戦略的に投資することであるが、自社株買戻しを通じて株主に余剰現金を還元することもできる」と述べました。

しかし、筆者は今は自社株買戻しを検討する時期ではないと考えています。

Disney+は前四半期に9,490万人の契約者を記録し、HBOマックスは現在4,100万人を超える契約者を抱えています。

また、すべてのサービスで6億人以上の有料契約者を抱えているアップルは、2020年にこれらのサービスのうち6つをバンドルし、「アップルワン」としました。

アマゾンは、ストリーミングビデオサービスをアマゾンプライムにバンドルしており、アマゾン・プライムは最近、契約者が世界で2億人を超えました。

これらの企業は引き続きネットフリックスにとって、大きな競合として立ちはだかります。

最善の防御策は、自社株買戻しを開始するのではなく、現金をコンテンツに継続的に費やすか、債務を抑えることでしょう。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Leo Sunは、AT&T株、アマゾン株、ウォルト・ディズニー株、ネットフリックス株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール、アップル株の2023年3月120ドルのロング・コール、アップル株の2023年3月130ドルのショート・コール)。