2020年の年末は、例年よりも時間的な余裕があるという方が多いのではないでしょうか。コロナ禍で忘年会が中止になったり、帰省を延期したりして自宅でのんびり過ごす予定だという友人が私の周りにも増えています。

新型コロナウイルスの感染拡大に振り回された2020年も、残すところあと1週間ほどになりました。私が毎年この時期にやることは、翌年の資産運用の準備です。まとまった時間が取れる方はぜひ年初の仕事始めまでに資産運用の振り返りと2021年への準備をしっかりと行っておきましょう。

自分の資産の現状を認識する

2020年の総括という意味で、まずやるべき事は、自分の資産の現状認識です。これは「モニタリング」と呼ばれるもので、3ヶ月毎にチェックするのが理想です。

私は、資産をまず「円資産」と「外貨資産」に分類し、さらにそれぞれを「金融資産」と「実物資産」に分類して管理しています。これによって大きく、「円の金融資産」、「円の実物資産」、「外貨の金融資産」、「外貨の実物資産」の4つのマトリックスに分類できます。

それぞれに対して、自分が持っている資産を割り振り、時価を調べて、現状の価値に基づく資産配分の状況を把握します。

私自身は、円資産の合計と外貨資産の合計の比率を計算し、その比率がそれぞれ50%になるのを基準に、自分の為替の見通しと合っているのかをチェックします。

日本の個人投資家の中には、外貨資産の比率が低く、円資産に偏った資産配分になっている人も多いと思います。最近は円高傾向になっていますが、これは外貨資産の比率を高めるチャンスと考えることができます。まずは自分の資産の外貨資産比率をチェックしてみてください。

コロナ禍でも投資の基本ルールは変わらない

2020年はコロナ禍の影響によってマーケット環境が大きく変わりました。それでも、資産運用の基本は変わりません。集中投資を避け、資産をバランスよく分散させることが大切です。

私は、金融資産と実物資産の組み合わせも、リスクコントロールに有効だと考えています。不動産のような実物資産は、投資金額が大きくなる傾向がありますが、借入を利用して投資することができるメリットもあります。お金を借りる力のある人は不動産投資を検討するのも選択肢の1つだと思います。

金融資産に関しては、売買のタイミングや銘柄選択よりも資産全体の配分に目を向けましょう。アセットアロケーションを中心とした資産運用こそ、長期で着実に成果が出る方法だと思います。

「ドルコスト平均法」が効果的

また、給与などから得られた資金は、積立を使って投資タイミングを分散させることも重要です。金融機関によっては、月次の積立だけではなく日次の積立を選択することも可能です。これらを活用してドルコスト平均法を使った投資を実践していきましょう。

私は、日本株、先進国株、新興国株の3つに投資するインデックスファンドの積立をしています。積立の金額だけ決めて設定すれば、後は定期的に自動で買付してくれるのでとても便利です。

NISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)を活用する

税制優遇制度についてもしっかり調べて、活用できるものは始めましょう。NISAは年間120万円までの投資に関して利益が非課税になる制度です。2020年の投資額が120万円に達していないなら、年内の最終取引日までにその枠を使っておくことを検討しても良いでしょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、毎月拠出できる積立額に上限があります。上限となる金額は、個人の属性によって異なります。自分が月額いくらまで積立ができるのかを調べて、可能であればその最大金額を積み立てていくことをお勧めします。

iDeCoは60歳までは引き出せないのがデメリットだという人もいますが、逆に引き出せないことによって、60歳までに積み立てた資金を使ってしまうことがありません。老後に備えた資産形成の方法としては税制面でも、仕組みとしてもiDeCoを利用できるのならば、活用を検討するのに値する制度だと思います。

お金の目標と人生の目標を一致させる

年末には、今まで書いてきたような資産運用の見直しだけではなく、人生の目標についても再確認しておきましょう。

お金はそれ自体が目的ではなく、人生の夢や目標を実現させるための手段に過ぎないと私は考えています。したがって、夢や目標が変わってしまったら、資産運用のやり方も変えていく必要があります。

資産運用の目標と人生の目標が同じ方向で一致していることで、より効率的な資産運用が可能になるでしょう。

人生の目標を明確化できていないという方は、それをクリアにすることを目標にして大切な時間を使ってみてください。

本年も1年間、このコラムをお読みいただき、ありがとうございました。2021年も読者の皆さまのお役に立てる情報を提供していきたいと思います。良いお年をお迎えください。