モトリーフール米国本社、2020年11月12日投稿記事より

数年前にウォーレン・バフェット氏は、仮想通貨(暗号資産)ビットコインについて「もともと仮想通貨自体に価値はなく、何も生まない」と語りました。

同氏の仮想通貨批判は、金に対する人々の考えに通じるものがあります。

金はどちらかと言えば使い途がない金属ですが、インフレヘッジの手段になっています。

金も仮想通貨も、保有者は将来の値上がりを期待して持ち続ける資産なのです。

しかし金と仮想通貨が違うのは、仮想通貨自体が現実に通貨になり、財やサービスの購入に使える日が来るかもしれないことです。

電子決済サービス大手のペイパル(NASDAQ:PYPL)と、モバイル決済サービスを展開するスクエア(NYSE:SQ)が参入しています。

ペイパル:未来はここにある

ペイパルの直近コンファレンスコールにおいて、ダン・シュルマン最高経営責任者(CEO)は、「来年初めには仮想通貨決済を急いで導入し、2,800万件の契約店舗で消費者が仮想通貨を使えるようにする。消費者にも契約店舗にも、このための追加的なシステム統合は不要でボラティリティリスク、追加の手数料などはなく、根本的に仮想通貨の有用性を広げる」と語りました。

米国民は依然として買い物にドルを使っているでしょう。

しかし、ペイパルがやろうとしているのは、瞬時に仮想通貨を法定通貨に変換することです。

ペイパルのユーザーは、店舗をチェックアウトする際に、デジタルウォレットにある仮想通貨を直ちにキャッシュに換えることが可能となり、キャッシュをペイパルの2,800万件の店舗での支払いに充てることができます。

市場規模はどのくらいでしょうか。

主要な仮想通貨であるビットコインの時価総額は、約2,000億ドルです。

保有者の多くは長期保有しており、支出する予定はありません。

財・サービス購入において仮想通貨の利用を妨げる可能性があるのは、課税問題です。

現時点では、財・サービス購入に際して売上税が課されます。

さらにビットコインの売却により発生するキャピタルゲインに税が課される可能性があり、この問題が実際の通貨としてのビットコインの有用性を制約するかもしれません。

とは言え、ビットコインとその他仮想通貨の普及で、デジタルウォレットや仮想通貨交換が拡大するでしょう。

仮想通貨が主流になればなるほど、ペイパルの価値が上がることになります。

需要は大きそうです。

シュルマンCEOは、「ウェイティングリストは、当社予想の2~3倍だ」と語りました。

スクエア:仮想通貨に強気

スクエアの創業者でもあるジャック・ドーシーCEOは、「究極的には世界の通貨は1つになり、インターネット上も1つの通貨になるだろう。個人的には、ビットコインだと思う」と語ります。

10月に、スクエアが5,000万ドルのビットコインを購入するというニュースが駆け巡りました。

同社は、仮想通貨の強力な提唱者になっています。

スクエアの第3四半期ビットコイン売上高は16億3,000万ドル、前年同期比では1,000%増です。

同社は何年もの間、ビットコインを売買し、顧客による取引きを促進してきました。

5,000万ドルの購入は、ビットコインの将来を確信している長期戦略に基づくものです。

スクエアの第3四半期売上高は全体で30億3,000万ドルであり、ビットコイン売上高はかなりの部分を占めています。

実際同社のCashアプリでは、第3四半期もビットコイン売上高(16億3,000万ドル)がドル売上高(4億3,500万ドル)を上回りました。

フィンテック企業としてのスクエアの急成長は、仮想通貨の普及を反映しています。

ペイパルの動きは、スクエアがやろうとしていることの妥当性を証明しており、JPモルガン・チェースなどの大手銀行も仮想通貨に参入しようとしています。

投資家はこうした新たな通貨を恐れるのではなく、リスク分散の手段と見るべきです。

ビットコインのバリューが劇的に拡大するのであれば、2社は恩恵を享受できるでしょう。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項
記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Taylor Carmichaelは、ペイパル・ホールディングス株、スクエア株を保有しています。モトリーフール米国本社は、スクエア株、ペイパル・ホールディングス株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ペイパル・ホールディングス株のオプションを推奨しています(2022年1月の75ドルのロング・コール)。