ネットフリックス(NASDAQ:NFLX)はアメリカに本社を置き、オンラインDVDレンタルと映画やテレビ番組のインターネット配信(ストリーミング配信)を提供するアメリカの企業です。

アメリカにおける主要なIT企業で、FAANGの一つに数えられています。

FAANGとはGAFAにネットフリックスを加えた企業群の総称のことを指します。

同社サービスは190ヵ国以上で提供されており、アメリカのほかオランダやブラジル、インド、日本、韓国に支社を持っています。

ストリーミングサービスはパソコンや携帯端末のほか、家庭用ゲーム機でも利用でき、従来のレンタルDVDよりも利便性が高い点が特徴的です。

本記事では、ネットフリックの最新決算情報である2020年第2四半期決算の情報と、今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前におけるネットフリックスの株価等のデータ

ネットフリックスの2020年第2四半期決算は7/16の引け後に発表されましたので、発表前である7/16の株価の値動きについて見ていきます。

7/15の終値である523.26ドルに対して7/16の始値は526.49ドルとなっており、その後日中においても大きな値動きはなく、終値は527.39ドルです。

続いて同社の今までの株価の値動きについて概観していきます。

2012年頃から同社株価は上昇を始め、2018年頃には400ドル前後まで上昇しました。

その後は400ドル前後を上限とした横ばいの推移をしていましたが、コロナショック後に再び上昇を始め、執筆時から直近1年間で株価は60%ほど上昇しています。

最近の特徴的な値動きについて見ていくと、コロナ後も安定して株価は上昇を続けていましたが、7/13~7/14にかけて10%以上下落しており、株価の続伸は止まっていました。

ネットフリックスはS&P500の構成銘柄の一つであり、7/17時点での時価総額は2168億ドルとなっています。

ネットフリックスの最新決算情報

決算の概要
ネットフリックスが2020/7/16に発表した2020年第2四半期決算の概要は以下の通りです。

・売上高…61.48億ドル(前年同期比25%増)
・営業利益…13.58億ドル(前年同期比92%増)
・純利益…7.20億ドル(前年同期比166%増)
・希薄化後EPS…1.59ドル(前年同期比165%増)

売上高は前年同期から25%増加した61.48億ドル、純利益は166%増加した7.20億ドルであり、大幅な増収増益となっています。

同社の決算短信によれば、2020年第2四半期の平均ストリーミング有料会員数は前年同期比で25%の増加、ストリーミングARPU(ARPUとはユーザー一人当たりの平均収入)は前年同期から0.4%増加しています。

営業利益率は、予想を上回る会員数と収益の増加により、ガイダンス予想を上回る22%となっています。

またコロナパンデミックの影響で予定していた支出が一部遅れていたため、コンテンツおよびマーケティング費用は予想を下回りました。

また新規の有料会員数に関しては、前年同期の270万人に対して、過去最高の1,010万人となりました。

予想の新規有料会員数は750万人でしたが、予想を大幅に上回る会員数を獲得しています。

今年の上半期には2,600万人の新規有料会員を獲得しており、2019年の通年で達成した2,800万人とほぼ同水準となりました。

しかしながらネットフリックスが予想していた通り、消費者が新型コロナウイルス感染症や社会的な規制の初期ショックを乗り越えるにつれて、成長は鈍化しています。

新規有料会員数の推移は以下の通りです。

前年同期比ベースですと、毎四半期20%前後の上昇しており、安定した推移をしています。

しかしながら前月比ベースだと、前四半期である2020年第1四半期の前月比増加率の9.4%が最高値であり、今四半期は5.5%、来四半期は1.3%であり、その増加率は四半期ごとに縮小しています。

同社の2020年第2四半期に乗っていたグラフが以下のグラフです。

出典:Netflix-2020 Quarterly Earnings, Second Quarter Earnings, Letter to Shareholders

グラフで見るとより分かりやすいですが、今四半期の半ばから新規有料会員数の増加は鈍化しています。

また2020年以前の増加率と同水準ではなく、2020年以前の増加率よりも鈍化している点には注意が必要です。

いずれ登録しようとしていた消費者(潜在的なユーザー)がコロナパンデミックの影響で登録を早めたのか、単純に潜在的なユーザーが減ったのかどうかはわかりませんが、今後は、今四半期・前四半期のような増加は期待できない可能性があります。

新型コロナウイルス感染症が与える、同社コンテンツへの影響

また同社が提供するコンテンツについてですが、新型コロナウイルス感染症の影響により、同社が配信する予定であった映画などのコンテンツの制作が滞っていましたが、パンデミックの影響が比較的少なかったアジア太平洋地域のほか、ヨーロッパ地域でも制作が再開されています。

アメリカにおいても制作が再開されており、すでに制作が再開しているカルフォルニア州やオレゴン州以外の州でも制作を再開していく予定ですが、アメリカの新規感染者数は非常に多く、今後の制作プランに不透明さがあります。

またインドや中南米などの地域では未だに制作が困難な状況が続いています。

同社は競合他社においても同様な状況が続いていることが予測されるため、顧客満足度に大きな変化はなく高いままであるとの見解を示しています。

ネットフリックスの競合

またストリーミングサービスはネットフリックス以外にも多く存在しており、ネットフリックスが決算短信の中で競合として挙げている企業・ブランドだけでもワーナーメディア、ディズニー、NBCユニバーサルなどがあります。

またアップルやアマゾンといった2社もストリーミングサービス・プレミアムコンテンツへの投資を拡大しています。

Tiktokについても言及しており、その成長は驚異的であり、インターネット・エンターテインメントの流動性を示している例だとしています。

これらの競合に対して同社は、これらすべての競合他社を心配するのではなく、四半期ごとに同業他社よりも早くサービスとコンテンツを改善しようとする戦略にこだわり続けることで、さらなる成長を目指しています。

決算発表後におけるネットフリックスの株価の推移

ネットフリックスの決算発表後である7/17の同社株価の推移について見ていきます。

7/16の終値である527.39ドルに対して7/17の始値は494.57ドルとなっており、前年同期から6%ほど減少しています。

寄り付きにおける大幅な下落の後は横ばいでの推移をしており、7/17の終値は492.99ドルになっています。

好調な決算にも関わらず、同社株価が大幅に下落した要因として、新規有料会員数の前月比増加率が鈍化したことが挙げられます。

とはいえ、前月比増加率が鈍化しただけであり、今はまだ、前月よりも新規会員数が減少したわけではない点は今一度確認しておく必要があるでしょう。

しかしながら巣ごもり需要がいつまでも続く可能性は低く、いずれかは前月比ベースでの新規有料会員数はマイナス圏に突入することが予想されます。

今後の株価の推移について考察していきます。

有料会員数の上昇は未だに続いているほか、大手投資銀行であるゴールドマン・サックスはネットフリックスの目標株価を540ドルから670ドルに引き上げています。

コロナショックの影響により、コンテンツ視聴の方法が従来のテレビからストリーミングへとシフトしており、コロナショックが収束したあとも消費者はストリーミングサービスで映像コンテンツを消費していくでしょう。

同社が製作するコンテンツには人気コンテンツも多く、ネットフリックス制作のデジタルコンテンツがブランドとしても確立していくでしょう。

したがって同社株価は一時的には停滞する可能性が高いですが、長期的に見ればまだまだ伸び代があり、さらなる伸長が期待できるのではないでしょうか。

 

転載元:モトリーフール

 

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