モトリーフール米国本社、2020年7月14日投稿記事より

クオリティが高く、変動の小さい株に投資することで下落リスクを抑えることができます。

リスク調整後リターンの最大化を達成するためにポートフォリオに加えておきたい、クオリティの高い3銘柄を紹介します。

AT&T

通信大手AT&T (NYSE:T)は、今月退任したばかりのランドール・スティーブンソン前最高経営責任者(CEO)の指揮の下、衛星放送大手ディレクTVやメディア大手タイムワーナー(現ワーナーメディア)の大型買収を実行しました。

ディレクTVは毎四半期、契約者数が減少を続け、足かせとなってきましたが、最悪な時期は既に超えたようです。

ディレクTVの新規顧客への大幅値引きキャンペーンが前四半期で終了になり、月額契約料金が通常の金額に戻ることで、利益率の改善が見込めます。

キャンペーン終了で一定数の解約は避けられませんでしたが、契約を継続する顧客とはより長期的な関係を築けるでしょう。

さらに、同社の新たな動画配信サービスHBO MaxはディレクTVのマイナスをカバーすると期待されています。

コメディドラマ「フレンズ」やアニメ「サウスパーク」のほか、オリジナル作品の新作やライブのニュースやスポーツ中継も年末までにラインナップに加わる予定です。

Rokuやアマゾン・プライム・ビデオといった既に人気のある動画配信サービスでも扱っていないコンテンツを売りに、HBO Maxは今後長期にわたってAT&Tの主要な収益源になる可能性があります。

著名アクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントは、32億ドル相当のAT&T株を保有しています。

エリオットはAT&Tの増大した資産を再編するという、ジョン・スタンキー新CEOの意向を支持しており、2021年末までに同社株価は現在の2倍の60ドルになると考えています。

これは一株主の意見に過ぎませんが、その一方で、60ドルは突飛な数字とも言えないようです。

現在の予想株価収益率(PER)は9倍、予想株価フリーキャッシュフロー倍率(PFCFR)は8倍で(いずれも執筆時点)、Tモバイルなどの競合と比較してかなり割安な水準にあります。

通信事業は非常に安定しており、利益率も高く、5G(次世代通信規格)の本格開始で買い替えサイクルに入っています。

通信事業がもたらす強固なキャッシュフローは、7%という配当利回り(執筆時点)やHBO Maxのサービス向上への投資を賄うのに十分と言えます。

CVSヘルス

ドラッグストアを展開するCVSヘルス(NYSE:CVS)の直近四半期の業績は、8%の増収、調整後利益の増益率が19%(GAAPベースでは40%の増益)と好調です。

ラリー・マーロCEOは、パンデミック下での買い溜め傾向が落ち着き、通常の消費パターンに戻れば、成長も多少鈍化すると見ています。

それでも、同社によれば新型コロナウイルスの感染拡大を要因とする成長は全体の半分にも満たないことから、今後も健全で持続可能な成長がある程度見込めるとしています。

CVSの新しいヘルスハブ・サービスでは、顧客は血圧測定、健康チェック、予防接種など、これまで定期的に医療機関で受けていたサービスを、米国内の数千の拠点で安価に受けることが可能になりました。

この事業の強みは、衣料品を買うのと違い、健康診断を簡単にはeコマースにシフトできない点です。

さらに、同社のリモートヘルス・サービスはパンデミックの時期に600%の成長を示しました。

処方薬のデリバリーに関しては実に1,000%の成長です。

これらのサービスをリモートで受けることに消費者が慣れてきたことで、ポストコロナの時代になってもこれらのサービスは続いていくでしょう。

今後の株価上昇が期待できます。

プラネット・フィットネス

CVSヘルスと同様に、プラネット・フィットネス(NYSE:PLNT)が展開するスポーツジムもeコマースが易々と取って代わることが難しい実店舗ベースのビジネスです。

健康志向の消費者がパーソナルトレーニングジムより月額利用料10ドルの同社ジムを選ぶのは自然なことです。

高い固定費に苦しむ実店舗展開のスポーツジム・チェーンと異なり、同社の店舗はほぼフランチャイズ運営である点も、経営上の強みです。

同社の店舗の多くが再開しており、現在マーケティングキャンペーン等を展開していないにも拘わらず、新規契約は昨年と同水準を維持しています。

今後キャンペーンが再開すれば、新規顧客の獲得が加速する可能性があります。

今年3月にCEOのクリス・ロンドー氏は、自己資金約500万ドルを投じて、同社株を1株50~67ドルで購入しました。

現在の株価は57.11ドル(執筆時点)です。

リーズナブルな値段で適度なエクササイズをしたいという消費者層にはプラネット・フィットネスのジムは最適な選択肢です。

スポーツジムの会員数の推移は経済活動の再開にかかっています。

感染拡大が落ち着けば、同社ジムの強みがより生かされ、株価もプラスに反応するでしょう。

これからポートフォリオを構築しようという投資家に重要なのは、ファンダメンタルズや経営トップのリーダーシップが強く、クオリティの高い企業を選択することです。

株式市場のニュースでは株価の振れが大きい銘柄を伝える見出しが目を引きますが、注目すべきは上値余地が大きくクオリティの高い企業です。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項
記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Bradley Freemanは、AT&T株、CVSヘルス株、プラネット・フィットネス株を保有しています。モトリーフール米国本社は、プラネット・フィットネス株、ネットフリックス株、テラドック・ヘルス株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、CVSヘルス株、TモバイルUS株を推奨しています。