モトリーフール米国本社、2020年7月5日投稿記事より

新型コロナウィルス対策に伴う景気減速で、多くの企業が配当を大幅に削減しましたが、感染率はまだ上昇しており、危機は過ぎ去っていない可能性があります。

そうした状況でも、配当を維持するだけでなく、増配余力があり今後配当が2倍に増える可能性がある3銘柄を検証します。

ダラー・ゼネラル:不況期に強みを発揮

ディスカウントショップ最大手のダラー・ゼネラル(NYSE:DG)のビジネスは、家計のやりくりが厳しい消費者に低価格の商品を供給することです。

トイレットペーパーを買おうとして手持ち資金が数ドルしかない時に、単価で考えると安いとしても大きなロットで売っている会員制店舗には行かないでしょう。

余裕のない消費者にフォーカスし続けるダラー・ゼネラルは、不況期を安定的に切り抜けられる位置にいるということです。

同社は1株当たり四半期配当を36セント支払っていますが、配当性向は20%未満です。

また前四半期からは12%増加しましたが、2015年の配当開始以来、着実に配当を増やしてきました。

オールステート:状況変化をうまく乗り切る保険会社

保険会社を見るうえで理解するべきことの1つは、保険会社はリスクのプライシングをするビジネスだということです。

保険会社は、一般的なリスクには非常にうまく対処できますが、想定外のリスクが起きた場合には、バランスシートを使って一時的な混乱に対処します。

混乱が収まるか新たな日常として定着すれば、保険会社はリスクを再評価し、営業を再開します。

個人向け損害保険で最大手のオールステート(NYSE:ALL)のバランスシートには、600億ドルの保有債券、3億ドルを超える現金・現金同等物が含まれ、正味純資産はおよそ240億ドルです。

これが意味するのは、同社のプライシング以上のリスクが発生する可能性はありますが、結局は問題なく終わるだろうということです。

新型コロナの感染拡大期にオールステートは10億ドルを契約者に支払いましたが、こういった危機的状況のなかでは、リスクに対して保険料が高額だったことを示しています。

同社は四半期配当として、前年水準を8%上回る1株当たり54セントを支払っています。

配当性向は20%を下回り、増配の余地があります。金融危機時に減配した後、配当は2倍に増えました。

ビザ:非接触決済の増加が追い風

クレジットカードの最大手ビザ(NYSE:V)には「どこでも好きなところで」という有名なスローガンがあり、どこでも使える機能は、オンライン決済や非接触型決済も容易にします。

ビザが自社で融資を行うことはありません。

同社は決済をカードで円滑にし、決済ネットワークを運営するだけで、加盟店からの手数料が収入になります。

カードを発行する金融機関が資金の貸し手となり、顧客のデフォルトリスクを負担します。

ビザは、カードを発行する金融機関よりも不況への抵抗力が強いということになります。

同社の1株当たり四半期配当は現在30セント、2015~2016年の14セントから2倍以上に増えました。

昨年11月に25セントから20%増やしましたが、それでも配当性向は20%前後です。

配当性向が低く、強固なビジネスモデルが増配につながる

取り上げた3社に共通する点が2つあります。第1に不況期にも耐え得るビジネスモデルであり、新型コロナによる不透明な環境下でも配当で株主に報いる可能性があります。

第2に配当性向が低いことです。

配当を増やすために必要なビジネスの成長のための再投資が可能であるということです。

投資家にとっては不確実性の高まる世界で、こういった増配株は安心感を得ることになるでしょう。

 

転載元:モトリーフール

 

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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Chuck Salettaは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、ビザ株を保有し、推奨しています。