モトリーフール米国本社、2020年6月25日投稿記事より 

ウォーレン・バフェット氏が最高経営責任者(CEO)を務めるバークシャー・ハサウェイ(NYSE:BRK.A)(NYSE:BRK.B)の、ここ10年ほどのパフォーマンスは目を見張るものとは言えません。

しかし長期で見た業績は素晴らしいものです。

過去55年間の平均リターンは年率20.3%と、S&P500指数の10%に対して2倍以上です。累積リターンは、S&P500が19,800%なのに対して2,744,062%にも上ります。

同氏が株の売買をするたびに注目されるのも、もっともなことです。

現在同社は過去最高の1,370億ドルの手元現金を保有しており、バフェット氏の購入銘柄に注目が集まっています。

売買銘柄については、保有資産1億ドル以上の機関投資家に対し、毎四半期終了後45日以内にSEC(米証券取引委員会)への提出が義務付けられている、保有株式に関する報告書(フォーム13F)によって明らかになります。

第2四半期について同社は、4月初めからメディア会社のリバティ・シリウスXM グループ(NASDAQ:LSXMK)を買い増す一方で、その他の6銘柄の持分比率を減らしたり売却したりしていることが分かっています。

ですが全体的な売買に関しては、フォーム13Fの開示を待つ必要があります。

筆者は、バフェット氏が、乱高下した第2四半期に次の3銘柄を買ったのではないかと予想します。

M&Tバンク

ご存知の通り、バフェット氏は金融銘柄、中でも銀行銘柄を選好します。ですが持株比率には制限があります。

持株比率が10%を超える場合、その企業は銀行持株会社とみなされて、当局による規制が厳しくなります。

バークシャー・ハサウェイによるバンク・オブ・アメリカ<BAC>、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン<BK>、USバンコープ<USB>の持分比率はすでに上限に来ています。

そのため、それ以外の銀行、たとえばM&T バンク(NYSE:MTB)が注目されます。

バークシャーによるM&Tバンクの持分比率は4.2%と(執筆時点)上限までには余裕があり、同銘柄の買い増しは以下の理由から合理的です。

まず同行は、総資産利益率(ROA)などのパフォーマンスが高い地方銀行です。

2019年度のROAは1.6%と、第1四半期末時点の同行の総資産1,250億ドル、融資残高940億ドルを鑑みると、非常に高いパフォーマンスと言えます。

次に、M&Tバンクは買収を通じて、中・長期的な有機的成長を加速しています。1987年以来、同行は23件の買収を実施し、それにより960億ドル以上の資産を積み上げています。

最後に、M&Tバンクの株価は簿価の98%で取引されており(執筆時点)、ここ10年以上で最も割安となっています。

PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ

バークシャー・ハサウェイは第1四半期にいくつかの銘柄を大量に売却しましたが、その中で金融持ち株会社のPNCファイナンシャル・サービシズ・グループ(NYSE:PNC)は、同社が買い増しを行なった貴重な銘柄です。

M&Tバンク同様、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループは2019年にROAで1.3%以上を維持するなど、地方銀行業界の中でもアウトパフォームしている銘柄です。

さらに、新型コロナウイルス大流行の影響を受けた第1四半期も、リテール銀行セグメントでは融資残高を8%、預金残高を5%伸ばしています。

さらに、同行の株価は簿価を1%上回る価格で取引されており(執筆時点)、2013年以来で最も割安な水準となっています。

さらに配当利回りは4%超(執筆時点)とバリューとインカム両方で魅力的な銘柄です。

バークシャー・ハサウェイ

ここ2年ほど、オマハの賢人と、彼の右腕であるチャーリー・マンガー氏は、自社株買いにゴーサインを出しています。

2018年に10億ドル、2019年には50億ドルの自社株買いを実施し、さらに2020年第1四半期には、16億ドル近い買いを行なっています。

同社は、自社株買いを行う際に、2つの基準を設けています。

一つ目は、最低でも200億ドルの現金を手元に置く必要があること、二つ目はバフェット氏とマンガー氏の両者が、バークシャー・ハサウェイが本源的価値から著しく低い価格で取引されていると合意することです。

同社がここ2年ほどで70億ドル以上を自社株買いにあてていることを考えると、両氏が自社の株価が低いと考えていることがわかります。

同社の株価は簿価を18%上回る水準で取引されていますが(執筆時点)、2012年以来最も割安な水準となっています。

 

※マネックス証券では、バークシャー・ハサウェイ(NYSE: BRK.A)の取扱いはしておりません。

 

転載元:モトリーフール

 

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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Sean Williamsは、アマゾン株、バンク・オブ・アメリカ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株、アップル株、バークシャー・ハサウェイ(B株)を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを保有しています(バークシャー・ハサウェイ(B株)の2021年1月の200ドルのロング・コール、バークシャー・ハサウェイ(B株)の2021年1月の200ドルのショート・プット、アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール)。