モトリーフール米国本社、2020年6月8日投稿記事より

今年は配当投資家にとっては厳しい年となり、175を超える上場企業が50%以上の減配を実施したほか、多くの企業が配当を停止しています。

石油業界も原油価格の下落を受け大幅な減配に踏み切っています。

しかし、石油関連企業すべての配当が困難な状況にあるわけではなく、コノコフィリップス(NYSE:COP)、EOGリソーシズ(NYSE:EOG)、およびパイオニア・ナチュラル・リソーシズ(NYSE:PXD)の配当はそのなかで最も安全であると言えます。

手持ち現金の裏付けがある配当

今回、株価下落が始まった時点のコノコフィリップスの財務状態は良好で、年初は84億ドルの現金を保有し、レバレッジ比率(負債額を自己資本額で割った比率)も最大手の石油生産企業では2番目に低い水準でした。

そのため、同社には配当を維持するための非常に高い財務上の柔軟性があります。

四半期の配当額は約5億ドルに過ぎません。

同社はまた、業界で最も供給コストの低い原油産出地域を保有しており、石油換算埋蔵量は約150億バレル相当、供給コストは1バレル40ドル未満で、うち3分の2は30ドル未満でも利益を出せます。

原油価格が1バレル約40ドルまで反発した現在(執筆時点)、この供給コストの低い埋蔵資源がキャッシュフローを生み、配当を維持する能力の強化に役立っています。

同社の現在の配当利回りは3.5%(執筆時点)ですが、バランスシートの強さと供給コストの低さから、配当を維持するのに何も問題はないでしょう。

コスト競争力

EOGリソーシズも年初の時点で21億ドルと多額の現金を保有していましたが、さらに低金利の起債を通じ、その残高を29億ドルまで増加させています。

この借り入れの増加を含めても、同社のレバレッジ比率は業界で最も低い水準にあります。

一方、同社の操業費用もまた業界で最も低い水準にあり、同社には1バレル当たり約30ドルの原油価格で高い利益を生む採掘地域が数多くあります。

このため、同社は原油価格30ドル台前半であれば、今年度の設備投資と配当支出(執筆時点の配当利回りは2.5%)を十分賄うことができる水準のキャッシュを生み出すことができると予想しています。

健全なバランスシートと超低コストの採掘事業に支えられ、同社の配当は引き続き安全です。

強固なバランスシート

パイオニア・ナチュラル・リソーシズの年初のバランスシートも非常に健全で、例えばレバレッジ比率の低さは業界第2位でした。

そのため、同社は市場変動を利用して転換社債を新規発行することに成功し、調達した資金は期限を迎える一部借り入れの返済に充てる予定です。

この借り換えで、支払利息は削減され、返済期限も延長され、最高クラスのバランスシートはさらに強化されることになります。

同社には、強力なバランスシートに加え、低コストの事業と強力な原油価格ヘッジプログラムもあり、配当と設備投資に必要なキャッシュを生み出すことが可能です。

配当(執筆時点の配当利回りは2%)の維持は、同社経営陣にとってバランスシートの次に重要です。

その財務力から、同社の配当は業界で最も確固たる基盤によって支えられています。

持続可能性のある石油業界配当株

今年、多くの石油会社が、バランスシート強化のため配当を削減しましたが、コノコフィリップス、EOGリソーシズ、パイオニア・ナチュラル・リソーシズには、そうした懸念はありません。

操業費用の低さもあり、この3社の配当は業界で比較的安全だと言えるでしょう。

 

転載元:モトリーフール

 

免責事項と開示事項

記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Matthew DiLalloは、コノコフィリップス株を保有しています。モトリーフール米国本社は、記事で言及している株式を保有していません。