長期間の非課税投資をシミュレート

老後資金などの目的で長期的に資産形成する上で、非課税投資が有効であることはご紹介してきました。感覚的にも、利益に税金がかからない方がおトクであることは明白ですよね。実際のところ、どのくらいおトクなのでしょう?

非課税投資を今から始めて20年後にどのくらい差が出るのかシミュレートしてみました。

投資の初心者で手元資金はあまりない場合、月々少額ずつ投資を始めることで心理的経済的ハードルも下がりますし、そのまま時間の分散投資の効果が得られます。ここでは老後資金と目的を限定せずに途中引き出しもできるものの、長期的に運用できるものとして、つみたてNISAで投資をしていくこととします。

便宜的に条件は下記のとおりとします。

・ 積立金額:毎月2万円
・ コンスタントに年利3%で運用
・ 毎月分配型 運用益(配当金・分配金)はそのまま元本に組み込まれ再投資
・ 信託報酬等コストについては考慮せず
・ 分かりやすくするため2020年1月から2039年12月末までの20年間の積立
・ 課税の税率:運用益に対して20.315%
(復興特別所得税は2037年12月末までですが、全期間に適用します)

つみたてNISA、20年後にはどのくらいの効果がある?

この条件で、つみたてNISAで20年間運用した場合と課税後の運用益を再投資して運用した場合とを比較しました。

出所:筆者作成

長期投資の魅力の1つに複利効果があります。運用益が元本に組み込まれ再投資されることで、その分、運用益の増え方が大きくなるというもの。

現在、運用益に対する税率は20.315%ですので、実際に受け取れる税引後利益は運用で稼いだ金額のおよそ8割ということになります。このことからも、稼いだ金額を非課税で再投資し続けることで差が大きくなっていくことは一目瞭然ですね。

グラフのとおり差額は加速度的に大きくなり、このシミュレーションにおける20年後の差は419,066円にもなりました。

相場変動に対して長期運用が味方をしてくれることが多い

積立元本の線にも注目してください。投資をせずに現金で保有していたり、預貯金をしても現在の超低金利が続いたりすれば、この線とほとんど変わらない線になります。

もし投資をしなかった場合、つみたてNISAで運用した場合と比べて、20年後には1,765,867円という大きな差になってしまいます。

もちろん、投資信託での運用は相場相手の金融商品ですから、当然値動きのリスクは伴います。運用によってコンスタントに3%の運用益を上げ続けるということは難しく、上記の条件のようには簡単にはいきません。

一般的には相場変動に対しては長期運用が味方をしてくれることが多く、株式市場を50年などの超長期チャートで見るとNYダウなども右肩上がりの傾向があります。

ただし、日本株はバブル期に高値をつけてから「失われた20年」によって日経平均も右肩下がりのチャートを形成しています。現状は、リーマンショック以降で見ると上昇期にあるものの、バブル期には遠く及ばない水準にあります。NYダウとは異なり、株式市場の一般論では語りにくい相場です。

長期投資は、投資したらそのまま放っておくのではなく、相場を俯瞰しながら適宜、投資商品を入れ替えていくものです。分散投資を行うことで、これまで日本株が経てきたような厳しい相場においても、利益を生むことは可能です。

・ 長期投資はなるべく早く始めること
・ 投資をしながら相場について学んでいくこと
・ 投資状況は定期的に見直すこと

これらを心がけることで運用の成果は大きく変わります。

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