金融庁が「NISA」恒久化と「つみたてNISA」期限延長を求める

早いもので師走となりましたが、先月から新聞などでNISA制度の拡充についての記事を目にした記憶のある方も多いことでしょう。2020年度の税制改正大綱に盛り込む方針としての報道ですので、改正決定というわけではありません。各省庁から提出された要望に基づいて12月中に最終的に大綱ができ上がり、来年早々に改正法案として国会に提出されます。

要望に盛り込まれた内容は利用者にとってもちろん有利で、そのまま改正されるとありがたいものですので、確認していきましょう。

まず、金融庁が提出した要望項目のうち、NISAに関するものは以下になります。

・NISAの恒久化・期限延長
・NISAの利用促進と利便性向上

最も注目されているのは1番目の「NISAの恒久化・期限延長」です。

NISAは、年間120万円までを最長5年間非課税で運用できる制度で、現在は2023年までの制度とされていますので、金融商品の購入を行うことができるのは2023年までです。

つみたてNISAは、年間40万円までを最長20年間非課税で運用できる制度です。現在、2037年までの時限措置がある制度のため、開始が遅くなればなるほど非課税運用できる期間、つまりは総金額も少なくなります。

金融庁の要望はこれらの時限措置を恒久化することで、特に「つみたてNISA」はいつ運用開始しても20年間は非課税運用できるよう制度期限を延長したい、というものです。

NISA恒久化は見送り?代わりに2024年「積立型」新設の方向に

各種報道によると、現時点では恒久化は見送られるのではないかと言われています。

代わりに(一般)NISAを刷新し2024年から「積立型」を新設する方向、また、つみたてNISAの期限延長、将来的に(一般)NISAと一本化するシナリオの検討など見通しは様々ですが、安定資産形成に向けて現状より後退はしないと信じて見守りたいところです。

2番目の「NISAの利用促進と利便性向上」については、企業が従業員に対して(一定の要件のもと)支給する「つみたてNISA奨励金」を、月額1,000円を限度として非課税にすること(3年の時限措置)、およびNISA口座に係る手続きの電子化などについてです。

初心者こそ拡充される非課税投資で将来への資産形成を

ちなみに、もう1つの非課税投資であるiDeCoは、2017年に制度変更され加入対象者が格段に拡充されました。

利用可能な非課税投資の種類や金額、期間などいずれも徐々ではありますが拡充されてきています。超低金利が続くなかで、将来への資産形成のためにも投資初心者にこそ、こうしたおトクな制度をぜひとも利用してもらいたいものです。

これらの制度はいずれも投資金額に制限があるため、熟練投資家が潤沢な資金で運用するには物足りないものかもしれませんが、初心者にとっては、

・少額から
・厳選された投資商品を
・少ない手数料で
・そして、もちろん非課税で

運用できるため、ハードルも低い優れものです。

投資は運用期間が長ければ長いほど、一般的にその効果はより大きくなり、資産形成に役立ちます。これらの制度はまさにそうした資産形成を後押しするためのもので、一発大儲けの投機的な投資とは全く異なります。

次回のコラム掲載日(12月20日予定)は税制改正大綱もまとまっている頃ですね。ちょうど冬のボーナスの時期ですし、新しい年を迎えるにあたって、非課税投資法の活用による効果的な投資とその基本について引き続き取り上げていきたいと思います。