あくまでも「投資」→「その結果節税」の順番

第3回目の今回は、税制優遇制度の本質的な注意点とその対処法について考えてみたいと思います。

(第1回)>>iDeCoを活用して税制メリットを受けよう!
(第2回)>>NISAを使えば売却益・配当金が非課税に!

iDeCoやNISAの節税メリットについては、ファイナンシャルプランナーなどのお金の専門家の人たちがみな唱えています。

しかし筆者は、「節税」を前面に出してアピールすることは好ましくないと考えています。なぜなら、iDeCoやNISAは「節税の手段」ではなく、「投資」だからです。

つまり、iDeCoやNISAの制度を使って「投資」をすることで、節税メリットを享受することができるのです。節税ありきで考えられがちですが、順番が間違っています。あくまでも、「投資」→「その結果節税」の順番です。

iDeCoやNISAはリスクが伴うことを認識する

したがって、iDeCoやNISAの制度を使うときには、これらの制度は投資であること、そして投資にはリスクが伴うことをまず認識しなければなりません。

例えばiDeCoであれば、掛け金の拠出時や運用時、年金の受け取り時に税優遇が受けられますが、運用がうまくいかなければ、そもそもお金が目減りしてしまう可能性もあります。

またNISAであれば、確かに売却益や配当金にかかる税金は非課税となりますが、投資した株式などが大きく値下がりすれば、税優遇の恩恵を受けることができないばかりか、売却損の損益通算ができずに切り捨てになってしまい、逆に不利になってしまいます。

資産の目減りが節税メリットを超えないためには?

したがって、iDeCoやNISAを使った投資では、節税メリットを超える資産の目減りが生じる可能性があることを認識し、それらへの対策を考えておいた方が無難です。

例えば、次のような対策が考えられます。

iDeCoであれば
・あえて元本確保型の商品を選択し、掛け金の節税メリットのみを狙いに行く
・積極的なスイッチングを行い、マーケット環境に応じて投資信託(リスク資産)と元本確保型商品(安全資産)の比率を調整する
・iDeCoでは長期分散積立投資を行うが、それ以外に自己資金で預金をするなど他の手法を取り入れ、リスク分散を図る

NISAであれば
・配当金が安定して支払われる銘柄を選び、配当金の節税メリットだけはしっかり狙う
・NISAで買った株の株価が値下がりしたときは、同じ株数だけ空売りを行ってヘッジをし、値下がりによる損失の一部を回避する
・大きな値下がりも覚悟の上で、将来性が高い銘柄へ投資し、大きな利益と多額の非課税メリットの享受を目指す

投資に慣れたら個別銘柄への株式投資に挑戦も

筆者は、将来において世界的に低い経済成長が続くと予想される中、長期分散積立投資のリスクはこれまでに比べて高まっていると思います。

でも、どんなに国全体としては低成長であっても、業績を伸ばし続ける元気な会社は必ず存在します。そうした会社の株価は大きく上昇することが期待できます。

したがって、筆者は自己資金の一部は長期分散積立投資を実行していますが、主な投資対象は将来の成長が期待できる個別銘柄です。

皆さんも、まずはiDeCoやNISAからスタートし、投資に慣れてきたら、本格的に個別銘柄への株式投資にも挑戦してみてはいかがでしょうか?