日本人は豊かになっているのだろうか?

みなさんにとって日本ってどんな国でしょう?清潔、秩序がある、安全、美しく豊かな国、そして人々は親切で勤勉。私にとっては、そんなイメージです。

でもイメージとは裏腹に、今日本人は外国と比べて豊かさを失いつつあるようです。金融庁はアメリカ、イギリス、日本、それぞれの国民の過去20年間のお財布事情を調査しました。(2017年6月公表)すると、なんと日本人のお財布だけがまったく成長していなかったということが分かったのです。

詳しい調査結果はこうです。アメリカの家計金融資産は、1995年から2016年の20年間で3.32倍に成長、イギリスは2.46倍、でも日本だけは1.54倍とほぼ横ばい。なんかがっかりですね。

さらに国の調査はお財布の中身も調べていきました。するとお金の成長が著しかったアメリカは、その半分くらいを投資に回し一方日本は8割を預貯金としていたことが原因だったことが分かりました。さらにアメリカでは401kという税制優遇で資産形成を支援する仕組みがあり、それが国民の金融資産拡大を促したのだと発表しました。この401kというのが、これまでみなさんにお伝えしてきた、確定拠出年金です。アメリカの金融資産の成長を見て、日本は輸入してきたものなのですね。

イギリスにも同じように税制優遇のある資産形成の仕組みがあります。ISAという名前です。やはりこれも輸入して、日本のNをつけてNISA(ニーサ)としたのです。このふたつの制度が「貯蓄から資産形成へ」という国が掲げたスローガンの具体策です。

運用益が非課税になるNISA

NISAというのは少額投資非課税制度といって、運用益が非課税となる仕組みです。確定拠出年金は、掛金に税金がかからない、運用益に税金がかからない、受け取る時も税が優遇されると3つのポイントで税制優遇がありましたが、NISAは「運用益に税金がかからない」というメリットがあります。

NISAは確定拠出年金にくらべると税金の優遇は少ないのですが、お金の引き出しはいつでもできるという使い勝手の良さがあります。確定拠出年金は60歳までは絶対お金が下せない、老後資金専用と目的がしっかり定められていますが、NISAは必要に応じていつでも解約して使えるのが特徴です。

例えば、みなさんならこれから結婚して家庭を持つこともあるでしょう。家を買う事もあるでしょう。そのような目的のための資産作りならNISAがぴったりです。いつかは海外で勉強してキャリアアップを図りたいといった夢の実現のための資金作りにも使えます。

NISAには二種類あり、年間120万円までの投資ができ、非課税期間が5年の一般NISAと、年間40万円までの投資ができ、非課税期間が20年のつみたてNISAです。若い皆さんなら、非課税期間が長いつみたてNISAの方が良いのではないでしょうか。

つみたてNISAは、毎月一定の金額で投資信託を積立ていきます。投資信託は金融庁があらかじめ長期の資産形成にふさわしいものをチョイスしていますので、投資未経験の方でも始めやすいのではないでしょうか。ただしつみたてNISAの取り扱い商品は金融機関によって異なるので、口座開設をする前にリサーチする必要があります。

例えばマネックス証券の取り扱いは148本。(2019年5月現在)しかも月100円から投資信託の積立ができるので、経済の勉強をするつもりで始めるのも1つの選択肢だと思います。そしてここでも長期・積立・分散投資が基本です。ぜひ会社の確定拠出年金あるいはiDeCoと合わせて、活用してみてください。