2018年3月1日(木)Market TalkのSummary

現在の米国株市場の動向について

今、米国株は非常にクリティカルなポイントにきている。S&P500は下落して長い下ひげが200日移動平均線にワンタッチ、そこから切り返して前回の雇用統計から下げた分はほぼ取り返した、またナスダックは全部取り戻している。ではS&P500はどうかというと、ちょうど今25日移動平均線を上にスカっと抜けるかどうかというところで、しかもここに一目均衡表の雲の上限がかかってきて、1回上に抜けたが、そこから2つの陰線-包み足の格好で下に押し戻されている。今度は逆に一目均衡表の雲を下抜けしてしまう、また雲の下限には75日移動平均線もきている。そうなると、1回雲の上限上抜けと25日線上抜けに成功したかのように見えたのが引き戻された形となり、これで下に振れてしまうと嫌な感じになる。今晩発表のPCEデフレーターがどう反応するか。予想外に上振れると金利がまた跳ね上がって株が売られるというパターンになるのか。またISM景況感指数も先行指標のシカゴPMIが悪かったので低下することも考えられ、パウエルFRB議長の議会証言でも年4回の利上げが意識される中で、ISMなどで景気のスローダウンの兆候が出てくるとちょっと嫌な感じになってきてしまう。米国株はここが正念場と思われる。

分散投資について

株のウェイトを厚めにしたポートフォリオが良いと思うが、もちろん分散投資が基本なので、全部が株式ではなく一部債券にいれておくというのも悪くはないが、今の環境下 ‐ これから金利が上がっていく、デフレが終わってインフレに向かっていく ‐ このような時代に、債券を積極的に入れる意味合いは今はないと思う。現状では株のウェイトは厚く、今後サイクルが進んでいくに従って、金利が十分機能するようなレベル、魅力的なレベルになれば、フィクストインカムの方のウェイトを高めていく。まだ今は株のウェイトは高くてよいと思う。

2番底はどのあたりか?

この間急落した21,000円ぐらいのところで、ダブルボトムになるのではないかと思う。緊急レポートで「節分天井、彼岸底」の話を書いたが、その後米国株は戻ってきたが雲行きが怪しくなってきている。今後再度2番底を探りにいく ‐ 1回で底は入らない ‐ という経験則通りの動きになるかもしれない。2番底は1番底の21,000円割れに並ぶかどうかだが、もう少し底は浅いのではないか。
日経平均のEPSは1690円だが、今期の着地で1700円台で決まってくる。そうすると仮に来期の業績が伸びない、横ばいだとしても(そうなるとは思わないが)、PERが戻るだけ-この間つけた16倍に戻るだけで28,000円ぐらいには届くので、今の好業績を無視した株価はあまりにも悲観的すぎると思う。

日経平均がPER13倍を切ってきましたが、買い場でしょうか?

今のPERは信じられるPER。買い場だとは思う。「株価自体が投資家の行動を規定する、株価の動きそのものが材料となる」というのはジョージ・ソロスの理論だが、この理論が怖いのは、下がるから売る、売るから下がるといったファンダメンタルズから離れたところでループが回っており、これがいずれファンダメンタルズに跳ね返ってくるかもしれないというところ。この瞬間は割安にみえているが、例えば仮に今後リスクオフの円高で100円割れということになって、来期減益ということになれば、今は13倍割れで割安に見えているが、後から振り返るとここは割安ではなかったという話になりかねない。ただ、アメリカの景気、日本の景気などから考えるとそこまでは至らないと思う。