2018年5月10日(木)Market TalkのSummary

今回の決算について

昨日のトヨタの決算発表はポジティブサプライズであったが、このトヨタ効果が市場全体に波及していない。他の銘柄への波及が少なく、あくまでも個別の値動きにとどまっている。ネガティブサプライズの場合も同様で、例えばファナックは悲観的な見通しを出して売られたが、普通なら「ファナックショック」のようなものが起きてもおかしくないはずである。このように上にも下にも波及が限られているのが今回の決算の特徴だ。

原油価格の上昇について

世界的に景気がスローダウンしてきている中で、原油価格が上がってることには注意しておかなければいけないだろう。これまでの過去2年間の世界同時好況の理由のひとつは原油価格が安定していたからだ。原油が上がったことにより世界の景気にブレーキがかかったのか因果関係は不明だが、原材料価格の上昇‐コスト増による利益の圧縮など企業業績の面でも懸念されている。

先月、大幅減益見通しを発表して暴落したファナックですが、その後も下落傾向が続いています。逆に今が仕込み時でしょうか?

ファナックの見通しは悲観的すぎると思う。トヨタでさえ(為替を)105円前提で強い見通しを出しているのだから、といった見方が市場参加者、投資家の間で共有されれば、あのファナックの数字はいくらなんでも悲観的すぎる、ということになるだろう。トヨタの決算を見てすぐには波及しないと思うが、決算が出そろえばこのような見方が出てきて買いも入ってくるのでは。ファナックについては固い数字を出して後で上方修正する期待も持てるので、安いときに仕込むというのは悪いアイディアではないだろう。

決算シーズン後のマーケットの予測を教えてください

企業が出してきた見通しは保守的すぎるけれども、発表後は水準訂正されていくだろう。一時は減益かといわれていたが、そうはならず発表が終わってみて、一桁であっても今期増益ということになれば、現在日経平均のPERが13倍でこれが安すぎるということになる。このPERが14倍に変われば1700円違ってくるので、今後センチメントが改善し(例えば米朝首脳会談で非核化宣言があれば東アジアの地政学リスク低下)、バリュエーションのピックアップということで、この間の年初来高値-24,000円台のレベルまでは十分つけるだろう。そしてそれだけのファンダメンタルズがこの決算で確認されつつある、ということだろう。

(このコーナーでは毎週原則木曜日に実施しているMarket Talk(動画セミナー)のサマリをお届けします。)