2018年6月28日(木)Market TalkのSummary

7月のマーケット展望

マーケットは、5月は南欧リスクでがたつき、落ち着いたと思ったら6月は貿易戦争懸念が吹き荒れたが、7月になるとこの流れも反転してくるのではないか。米中貿易戦争や対米投資制限もアメリカの態度が後退してくる(たとえば昨日発表された、中国の対米投資制限について新たに中国からの投資を制限する法律をつくるのではなく、既に審議中の対米外国投資委員会で対処する等)のがこれから徐々に分かってくるだろうし、中国についても景気減速と盛んに言われているが、この間中国人民銀行が預金準備率を引き下げた。今まで引き締めていたのでこれからは緩和の方向に動くのではないか。日本も働き方改革などの法案を成立させて会期が終わり、秋の自民党総裁選にむけて安倍3選がマーケットで意識され始める。7月はターニングポイントになるだろう。  

化学関連銘柄の今後の見通しをお聞かせください

化学は去年のトップパフォーマーのひとつで大変良かったが、その反動で今年前半は今ひとつさえない。住友化学、三井化学、旭化成など、今まで良かったのは色々な恩恵を被っていたからで、まずはこれまで原油価格が安定していたこと。足元これが崩れてきた。原材料価格が上がるので厳しくなるが、原材料高を最終製品に転嫁できるという強いプロダクトをもっているところは大丈夫だろう。あとは中国での需要。中国は環境対策に力を入れていて、環境に配慮した化学製品となると日本の製品が選ばれる。あとは電気自動車の部材(ただしバッテリーについては今後は中国メ-カーにかなわないと思うが)、車体などの分野において化学メーカーの存在も非常に強いものがあるので、今後も化学関連銘柄については有望視している。

米国株も下げてますが 買いでしょうか?

中期的には7月はターイニングポイントになる。アメリカの貿易摩擦がトーンダウンして、それほどでもないんじゃないかという安心感がでて相場が戻す、というのがメインシナリオだが、今テクニカル的には非常に嫌な状況にある。ダウ平均は今年に入って大きく下げたが、その後揉み合っているなかで、終値で200日移動平均を下回ったことはなかった。それが昨日終値で下回ってきた。となると28日の寄り付きを見て上値が重いとなると下げが加速して、節目の24,000ドルを割り込む可能性もある。日本株については75日移動平均でサポートされていて下値が底堅い部分はあるが、日米ともチャート上で重要な節目 ‐ 特に米国株は首の皮一枚でつながっている状況なので、一回ずるっと崩れるのが怖い。買うのは少し待ってここは様子見した方が良いのではないか。

トランプの中国・欧州に対する保護貿易に対しアナリストはいつものポーズだけでおさまるところに収まると高を括っていますが私にはちょっと違うように見えます。広木さんの見立てを教えて下さい

ポーズだと思う。これは勝者なき戦いで、いくら選挙対策といっても困るのはアメリカの輸入業者や輸出業者。これから色々なところで批判が噴出してくると思う。そうなればトランプ大統領も撤回してくるのはないか。このまま突き進むとは考えにくい。

投資制限や輸入関税問題で揺れ動く米国マーケットですが、直近の10年で8勝2敗となっているサマーラリーは今年どうなるのでしょうか?

7月下旬の公聴会でトランプ大統領の態度がポーズであったと明らかになり、関税問題についてもトーンダウンして終われば、次は選挙モードに入るので、リリーフラリーのようなほっとした形でのサマーラリーになるのではないか。日本も7月は国会が終わり、政治面でも自民党総裁選‐安倍3選といった話になる。需給の面でも1月高値の信用期日明けでだいぶ軽くなる。そして7月下旬からは第一四半期の決算発表が始まり新しい材料が出てくる。貿易戦争もトーンダウンするであろう。中国も金融緩和で景気を後押しするであろう。こういったことが7月後半から出てくるので今年もサマーラリーを期待してよいだろう。

(このコーナーでは毎週原則木曜日に実施しているMarket Talk(動画セミナー)のサマリをお届けします。)